PTA活動事例 赤大路小学校PTA

PTA活動事例 赤大路小学校PTA

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学校環境美化に取り組む「APT特別委員会」

大阪府高槻市立赤大路小学校 PTA

全国PTA連絡協議会

協力いただいたPTAの皆様、ありがとうございます!

学習環境と通学環境の改善 ぶれない改革を実現
高槻市立赤大路小学校 PTA
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PTA改革に関するインタビューでもご紹介した赤大路小学校PTAで、会員・非会員問わずボランティアを募って学校環境の美化に取り組む「APT」(アピト、赤小ピカピカチーム)が活発な活動を展開されています。東京都奥多摩町のトイレ清掃チーム「OPT」(オピト、奥多摩ピカピカトイレット)との交流にも発展していると聞き、取材しました。

お話しを聞いた方

廣川靖子さん(赤大路小学校PTA「APT特別委員会」委員長)

子どもたちからのお手紙がきっかけ

最初のきっかけは2023年7月、授業で身近な環境改善について学ぶ二年生の子どもたちからPTAに対して「学校のトイレが汚いので、掃除に協力してほしい」というお手紙が届いたことでした。

これを受けてPTA実行委員会で相談した結果、PTAが会員・非会員からボランティアを募り、11月に二年生のボランティアの保護者と子どもたちで学校のトイレを掃除することに。

学校からは「業者が定期的に清掃をしているが、設備の老朽化でなかなかきれいにならない」と聞いていたので、保護者たちも子どもたちの希望を叶えるのは難しいかと思っていましたが、学校のトイレ掃除初心者の保護者たちの掃除によって大まかな汚れを取ることができ、きれいになりました。

これは清掃業者の掃除に問題があるのでは?ということで、同年11月にPTAから教育委員会にトイレ掃除の徹底を要望。
すぐに「業者への指導を徹底する」旨の回答が得られました(その後、業者の清掃は改善しましたが、業者も毎日来るわけではないこともあり、行政サービスの水準のさらに上を目指すというPTAの趣旨と、子どもたちに身近な生活環境改善に取り組む体験を提供するという趣旨から、PTAと子どもたちによるトイレ清掃の活動は継続しています)。

子どもたちからのお手紙
子どもたちからPTAに届いたお手紙(一部)

OPTさんと子どもたちの交流が実現

一方、子どもたちは授業で調べて見つけた東京都奥多摩町のトイレ清掃チーム「OPT」さんたちの活動が大好きに。
OPTさんとオンライン交流して掃除についての考え方を学んでいましたが、やっぱり「OPTさんに会いたい!」という声が高まっていました。

ボランティアで参加していた大人たちの間でも、この動きを学校環境全体の美化につなげようという機運が盛り上がり、もともと先生たちがOPTさんにあやかって2年生の子どもたちを「APT」と名付けていましたが、PTAでAPTという名を引き継いでも良いと子どもたちに了承を得てAPT特別委員会を発足させました。

そして、APTと子どもたちによる2回目のトイレ掃除が実施された一週間後の2024年の3月8日、なんとOPT(奥多摩総合開発のトイレ清掃グループ)の方たちがサプライズで赤大路小学校に来てくれました!

交流の様子
子どもたちとOPTさんの交流の様子(赤大路小学校HPより)

「子どもたちの頑張りを見て、どうしても会いたくて」、来てくださったそうです。
子どもたちはZoomでOPTさんと交流して考え方を学んだりしてきましたが、思わぬ形でOPTさんに会えて大喜び!サイン会も開かれました。OPTさんから子どもたちにAPT×OPTハンカチのプレゼントがあり、子どもたちはとてもうれしそうにしていました。

トイレ掃除から学校環境全体の美化に発展

PTAのAPTは、2024年から運動場清掃、校区内の公園清掃、体育館の扉のペンキ塗り替えイベント、高槻市の「花いっぱい街づくり事業」を活用した花苗を植える活動、校舎内の清掃活動などを活発に展開。

2024年11月に実施した花苗植えの活動では子どもたちが何と80名も自主的に参加してくれました。

子どもたちからのお手紙
APTが子どもたちと花の苗を植えた学校の花壇

ボランティア制を徹底した結果生まれたAPTの活動

赤大路小学校PTAでは、2023年度初めに任意加入の徹底をはじめとする改革を実施。学習環境・通学環境の改善というPTAの目的に即した活動を発案した会員が特別委員となり、ボランティアを募る「特別委員会」制度をつくりました。
これが「子どもたちのために何かしたい!」という大人たちの思いを集め、改革前のPTAの時代には見られなかった盛り上がりにつながったと言えるでしょう。

「以前はやりたくない人にまでやらせていたので、色々と問題がありましたが、今はやりたい人だけがやっているので、どんどん意欲的なアイデアが出てきて、スムーズに進みます。

学校の先生方も、上手にPTAを巻きこみ子どもたちの喜ぶ活動を一緒に考えてくれているおかげで、子どもたちが『PTAは、なんか楽しいことをやってくれるところなのだ』と思うようになっています。今、このようになっているのも、保護者会でなく教職員と保護者で作るPTAとして存続したからなのではないか」と廣川さん。

APTは、やりたい人がやるというPTAの本来のあり方を見せてくれているのかもしれません。
APTのこれからにも注目したいと思います。

その後も続くOPTとの交流

2024年12月にはAPTのメンバーが私用ついでに奥多摩町まで行ってOPTと交流し、トイレ清掃のノウハウを学んでこられたそうです。
奥多摩町の教育長さんや校長先生と対談するという機会もあり、トイレ清掃から始まったAPTのネットワークが市外にも広がっています。

奥多摩駅前のトイレにはOPTとAPTの交流を紹介する掲示が。 子どもたちの熱意は奥多摩町にもしっかり届いていたようです。

APT
交流を紹介する掲示
奥多摩町の公衆トイレの赤小との交流を紹介する掲示

書籍化!

インタビュー詳細 + 脱強制・改革の実践的ノウハウ

PTA こうやって変えました

PTAの皆様へのインタービューなどをもとに、参加したくなるPTAをつくる改革、脱強制・改革の実践的な情報として、1冊の本にまとめています。
これから改革をしていこうという皆さまに、少しでも参考になれば幸いです。

協力いただいたPTAの皆様、ありがとうございました。

参加したくなるPTAをつくる改革

学校からの個人情報漏洩、保護者・教員の全員自動加入と役職・活動強制、違法寄付等、課題山積の旧態PTA。不適切な状態を脱し、参加したくなるPTAをつくるにはどうすれば良いのか。

任意加入の徹底、目的の明確化とスリム化、IT活用と透明化など、一足先に改革を実現した現場のリーダー達に学ぶ、新しいしくみのつくりかた。

全国PTA連絡協議会 編著
PTA こうやって変えました!

関連情報

Case Study
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