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ICT化するのが最適か

PTAでのICT化を検討する際に

全国PTA連絡協議会

ICT化したいなぁ ICT化したけどうまくいかないなぁ

PTAでのICT化

ICT化とは

ICT化とは、ICT技術を使ったソフトウェア・アプリケーション・サービスを利活用することです。この記事では、同じ様に使われることがある「IT」ではなく、情報を取り扱う技術の総称として「ICT」を利用します。

ITとは

Information Technologyの略称で、日本語では、情報技術となり、簡単に言えば情報を扱う技術の総称で、パソコンやOA機器といったハードウェアだけでなく、OSやアプリケーションといったソフトウェア、そしてそれらをつなぐネットワークやセキュリティなど幅広い技術を指します。

ICTとは

Information and Communication Technologyの略称で、日本語では、情報通信技術となり、コンピュータを単独で使うだけでなく、ネットワークを活用して情報や知識を共有することも含めた幅広い言葉です。

「Communication」という言葉が表しているように、その目的はコミュニケーションであり、新技術だけを指すのではなく、これまでも使っていたメールやSNSなどのやり取りも含まれます。

話を始めるその前に

本当にICT化する必要がある?

  • ICT化で実現したいことはなんですか?
  • それはPTA組織として必要なことですか?

ITは「道具」である!

  • 導入すればうまくいく魔法の杖ではない
  • 運用/管理するのは「本部/役員」である

PTAでのICT化で必要な3要素

下記はツールは一部の例で、現在ではPTAの利用ニーズを満たす様々なICTツールがありますが、ニーズを大きく分けると3つに分類されるのではないでしょうか。

  • 紙配布や電話にかわる役員/委員間、会員に向けなどに使うリアルタイムコミュニケーションツール
  • クラウドベースでの情報共有、オンラインでグループ作業が可能のグループウェアツール
  • PTA室に行かなくても会議ができるWeb会議ツールとしてのオンラインミーティングツール

リアルタイムコミュニケーション

LINE
gmail
MailWise

ストックコミュニケーション

LINEWORKS
サイボウズOffice
Slack
WorkSpace

オンラインミーティング

Zoom
Teams
Skype
Meet
Line

ICT化する際の大前提

ICT化「ありき」の協議/検討をしない!

  • ICT化は、現状の問題解決の手段のひとつ
  • ICT化は目的ではなく、目的のために利活用するもの

成功事例を真似しても・・・の場合も

PTAの成功事例を真似しても、自校のPTAに当てはまるかは分からない。

PTA組織の特異性に対する考慮が必要です。

例えば、
Google Workspace を導入して効率化に成功!
当協議会のGoogle Workspaceライセンス提供サービスを利用されるているPTAの皆様からも、成功事例のお話をよく伺います。一方で、PTAごとに、Google Workspaceの運用や管理の方法、使っている機能は異なります。
各PTAで、利用者や利用目的にあわせ、独自の運用をされています。

ICTを導入して、PTAの活動を効率化しました!
その裏側で、管理作業がに負荷がかかるなど、ICT化によって負担が増えてしまっては本末転倒です。

PTAでのICT化 あるあるの事例

PTAでのICT化を進める際、実際に見聞きした事例です。

学校とのやり取りにメールを導入

口頭や電話ではカタチに残らず、抜けや漏れ、言った、聞いていない問題を起こす懸念があります。
また分刻みの予定に追われている教職員の時間を奪うことにもつながるためめ、情報を整理しメールで送るようにした。(関係者をCCにしてメールを共有)

… 頑なに利用しない人がいた。

従来の職員室訪問や電話と同じ程度と考えることができず、メールを特別視する人が居て、結局口頭/電話でのやり取りが続いた。

オンライン会議を導入

生活様式が異なる人でも・学校が開いていない時間帯でも、会議/会話ができるようにオンライン会議サービスを導入都合が合う日程で開催できるようにし負担を軽減した。

… 活発な議論ができない。

そも複数人での電話会議に慣れておらず、出席する(聞く)だけで精一杯になってしまい発言することができず、結果ただの情報共有会になってしまった。

クラウド・ストレージを導入

散在していたファイルを一元管理し、汚損や紛失による消失と情報漏えいに備えつつ、情報共有を効率化した。

… 頑なに利用しない人がいた。

理由を聞いたところ、よく分からないし個人で使えるパソコンがないから、USBメモリに入れて持ち運んだ方が楽とのこと。

過去の情報を蓄積

クラウド・ストレージに過去の活動情報などを保管するようにし、いつでも参照/閲覧できるようにして効率化、かつ物理的な量(紙)を減らした。

… 管理できず

蓄積はしたものの整理/分類(階層整理)も適切な名称設定もできておらず、探せない・使えない。さらに削除もできないため容量を圧迫。

会計帳簿を電子化し自動計算

表計算ソフトウェアを利活用し、日々の入出金を入力するだけで総額や残高、報告用の数値が自動計算されるようにして、計算誤りを防ぎつつ、会計作業を効率化した

… 初期化された

表計算ソフトウェアに疎く組み込まれた関数ごと削除して、日々入力した入出金額を都度電卓で集計して入力していた。案の定、計算誤りが多発した

様々なICTを導入

必要なモノ/コトに対して都度協議/検討しICTを選定/導入するようにし、必要最低限で効率化をしていく方針とした。

… 導入への道のりが遠い。

セキュリティや個人情報への過剰な配慮により導入に至れず、調査/検討の作業だけが増えた。

ICT化のポイント

PTAでのICT化には、企業とは異なる視点が必要です。
IT化によって負担が増えてしまっては本末転倒です。
容易性 … 負担なく利用できるか
親和性 … PTA活動にかけ離れていないか
持続性 … 次年度以降に引き継げるのか
つまるところ・・・
check
高機能(なんでもできる)ICTが良いわけではない
check
多くを組み合わせ、連携するのも良くない
好まれるICTツールを検討するには、
分かりやすい(知っている)、使いやすい(使ったことがある)

PTAという組織の特異性

異年齢・異業種の集合体かつ短期間!

  • 個々人のICT知識/技術格差があって当然
  • 何かを成すには時間が短い …

お互いに違いを認識、理解する!

  • パソコンを、持っている/持っていない
  • ExcelやWordを、使える/使ったことがない
  • スマホを、使えるか/使われているか
  • キーの打鍵が、早い/遅い
  • 多量の通知に、慣れている/慣れていない
組織の特異性

学校でパソコンやタブレットを使った世代が、大人になれば変わるかも?

非効率から生まれる価値の大切さ

  • 全てを効率(ICT)化することが正解ではない。
  • 対面や会話で信頼関係を作ることで円滑に!

文字だけのやり取りは注意が必要!

  • 五感を奪われた交流は要注意!
  • 行き違いによる関係悪化はよく聞く話 …
  • お互いに思いやりと理解が必要
 お互いの思いやりと理解が重要です! 

ICT化の検討対象

優先的にICT化を検討した方が良い点のご提案です。

本部や役員内の情報連携(共有/記録)方法の効率化

問題点 全ての文書を紙で保管、引き継ぎしている。
  • 汚損や紛失による消失や情報漏えいが懸念。
  • 保管するための場所や費用が発生。
  • 確認したいときに保管場所(主に学校)に行かなければならない。
電子化しているが、USBメモリで取り扱っている。
  • 上記の問題点は解消されていない。
対応方針

全ての文書が電子ファイルで作成されているため、その電子ファイルを保管対象とし、かつ個人管理を避けつつバックアップも取ることが望ましい。 いつでも、どこからでも参照、更新できることが、ある程度のセキュリティは担保する必要がある。

上記の満たすICTツールを検討、選定する。

連絡先や問い合わせ窓口の作成

問題点 会長個人の電話番号やメールアドレスを使用している。
  • 公開することによる悪用の懸念。(個人情報保護)
  • 会長が変わったときに様々な文書の修正が負担、かつ会員や関係各所からの連絡誤りが懸念。
問題点 気軽に問い合わせることができる反面、多量の意見や指摘が届くことや、心無い言葉を受ける懸念。
  • 同じ立場の「保護者」が運営/管理していることを周知。
  • 返信には時間をいただく旨を明記する。
  • 開かれた組織が望ましいが、全てのを対応する必要はない。
  • 見えていなかった問題や的確な指摘、建設的な意見は拾い上げる。
対応方針

本部/役員の負担軽減として電話番号は開示せずメールのみとし、PTA組織としてメールアドレスを取得して開示する方針とする。
これにより、メールアドレスを引き継げて問題点が解消する。また、問い合わせは定型の入力様式を設けて、簡略化を図りたい

上記の満たすICTツールを検討、選定する。

導入検討の際にやるべき事

問題提起

改善や改良したい点の定義 表面的な
問題を挙げる

原因追及

問題点の根本原因を検討 根本的な
問題を挙げる

在り方確認

組織に問題がないか確認
  • そも組織として必要か?
  • やり方や活動は適切か?
最適な
在り方を示す

対応検討

根本原因への対応を検討
  • 方法や活動を見直す?
  • ICT化が最適な手段か?
対応方針を
決める

調査選定

導入するITを調べて選ぶ。
… ICT化が必要な場合のみ
導入する
ITを決める

ICTツールの導入

ICTツールを調査、検討する際に、思いあたることありませんか?

  • どんなICTツールがあるか調べて?
  • 有名な○○ってどうなの?
  • 機能比較してみてどう?
  • 試してみてでどう?
  • 初期設定して!
  • 使い方の説明書作って!
  • 引き継ぎもよろしく!
  • どんなICTツールがあるか調べて?
  • 有名な○○ってどうなの?
  • 機能比較してみてどう?
  • 試してみてでどう?
  • 初期設定して!
  • 使い方の説明書作って!
  • 引き継ぎもよろしく!

専任かつ立候補(やる気がある)の場合は問題ないですが、そうでない場合の担当者への負担はとても大きいものがあります。ICTツールを導入する場合、特定の担当者に頼りっぱなしになる様な運用は、避けるべきです。

導入した後も、関係者が積極的に使って慣れようとする気持ちが大切です。「できない、分からないから使わない」が生じない配慮が必要です。

ICT推進委員会

選択肢1:ICT推進委員会を設置

ICTとPTAの有識者で組織した玄人集団

  • どちらか一方だけだと考え方が偏ってしまう。
  • ICT支援のみを活動とした専任の委員会。
  • 通常の委員と取り扱いを変えた方が好ましい。

設置する手順はPTAごとに様々

  • 規約に則り総会を開き議案を提出する?
  • 設置することを明言、周知するだけで良い。
ICT推進委員会は、年度が変わっても総入れ替えにならないような仕組み、制度で設置が必要です。
ICT推進委員会

選択肢2:外注先の利用

対応方針

  • 依頼(委託)内容を協議、検討し確立する。
  • 学校(校長や副校長)にも説明し承認をもらう。

… 丸投げはできません。

委託先

  • 複数社に相談し見積もりを得る。
  • 決定した一社と業務委託契約を結ぶ。

… PTA支援している業者が増えた。

費用

  • 会費から予算計上。

… 会員が減っている中で捻出できるか?

外注先との対応に目や意識が向いてしまい、PTA本来の「子ども達のための活動」に支障が出る懸念もあります。
外注先

ICTツール

ICT
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