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PTAでのコピー機導入は、リースやレンタルも選択肢

複合機などの導入を検討する場合

複合機などの導入
PTAでもペーパーレスが進んでいますが、卓上サイズのプリンターではなく、オフィス向けのコピー機や複合機が必要な場合もあります。ここでは、コピー機や複合機を導入する際の参考情報をまとめています。

コピー機や複合機の導入にあたって

印刷機やプリンターは?

印刷機の利用も選択肢

ほとんどの学校にはコピー機とは別に、印刷機と呼ばれる印刷専門の機械も設置されているため、学校側へ適正な費用負担をするなどで、PTAでの印刷機利用が可能かを検討しましょう。

リソグラフなどのデジタル印刷機は、一枚ペラのプリントを大量印刷するのに特化しており、コピー機や複合機と比べ、印刷単価が大きく異なります。

コピー機・プリンター・複合機の機能

機能 コピー機 プリンター 複合機
コピー×
プリント×
FAX ××
スキャン××
  • コピー機をコピー専用機でなく、複合機の意味で使う場合が一般的です。

複合機の機能を持つプリンター

プリンターとは、主にレーザープリンターとインクジェットプリンターに分類され、パソコンやスマスマホで作成したファイルなどを印刷する機能に特化した機器を指します。

最近では、家庭向けなど卓上利用できるプリンターでも、スキャンしたりコピーをしたりできる複合機タイプが一般的になっています。

オフィス向けと家庭向け複合機の違い

プリンタ

スペック・価格帯

オフィスで利用するような大型の複合機は、機能が多く品質の高いハイスペックモデルがほとんどです。その分導入コストも高く、リース契約での利用が大半です。

一方、家庭向けの小型ものは多様なスペック・コストのラインアップがあり、約1万円台後半の価格帯から入手可能です。

印刷方式

印刷の用途によっては、家庭でもレーザープリンターを使ったり、オフィスでもインクジェットプリンターを使ったりすることはありますが、レーザープリンターはオフィス、インクジェットプリンターは家庭で多く利用されています。

レーザープリンターは、インクジェットプリンターに比べて印刷スピードが速いと言われています。一方で、インクジェットプリンターは多様な印刷用紙に対応しているという点が特徴です。写真印刷に使用される光沢紙やアイロン転写シートなどは、インクジェットが適しているため、家庭での多岐にわたる用途を満たすために選ばれています。

取り扱いメーカー

オフィス向け複合機と家庭向け複合機では、主な取り扱いメーカーも異なります。
市場シェアでみると。オフィス向けは、富士ゼロックス、リコー、キヤノンなど、家庭向けは、キヤノン、エプソン、ブラザーなどが上位です。
導入プラン別に支払総額を比べてみる PTA内で想定する印刷枚数で、支払総額の検討をお勧めします。

オフィス向け複合機(リース)

(リース料金;+ カウンター料金) × リース期間(月数)

オフィス向け複合機(レンタル)

(利用料金 + カウンター料金) × レンタル期間(月数)
  • 設置費用などの初期費用が必要な場合もあります。

オフィス向け複合機(中古機など現金購入)

機器購入代金 + カウンター料金 × カウンター保守期間(月数)

家庭向け複合機

機器購入代金 + 利用期間中の消耗品代金(トナーカートリッジやインクカートリッジ)

機器導入の選択肢

PTAでのプリンタ導入方法は、リース、レンタル、家庭用機種の購入など複数の選択肢があります。選択にあたっては、利用中に発生するランニングコストを含めた支払総額の比較検討をお勧めします。

任意団体であるPTAでも、パソコン、コピー機などのリース契約が可能です。
また、初期費用の他は、カウンター保守料金(税込4,400円/月)のPTA専用レンタルプランもあります。

オフィス向け複合機を導入する場合

複合機のメリット

一台多役で省スペース化・業務効率化

複合機はコピー機、プリンター、スキャナー、ファックス、それぞれの機能を1台であわせ持ったものですが、製品のサイズはコピー機1台分程度です。

コストカットも可能

両面印刷機能やページの集約機能(2ページの原稿を片面に並べてプリント)などが可能です。ただし、カウンター契約の場合は、印刷回数分の費用が発生ます。

いざという時のA3サイズ

A3サイズの印刷に対応したプリンターは機種が限定されますが、複合機では、ほとんどの機種がA3サイズの印刷に対応しています。

フィニッシャー

複数の印刷物を自動的にまとめるオプション機能として、印刷物を部数単位でまとめるだけででなく、中綴じやZ折り、三つ折りなどができるタイプもあります。

クラウドサービス連携

ファックスで文書を受信して紙に出力せず、パソコンやスマートフォンで確認するなどが可能です。
PTA利用で必要な機能は? 複合機には様々な機能があり、標準で装備されている機能も少なくありません。

両面印刷

文字通り、用紙の両面に印刷する機能で、コピーする時に両面印刷の指定をすることでできる機能で、ほとんどの複合機に標準で装備されています。

ADF(自動原稿送り装置)

コピーをするときに蓋を開けずにコピーが取れ、何枚もまとめて一度にコピーや印刷することができる機能です。コンビニの複合機には搭載されていませんが、業務用複合機では、必要な装備として販売されることが一般的です。

ソート機能

配布しやすいように部数単位で自動的にソート(整列)した状態で、コピーや印刷をする機能です。ほとんどの複合機に標準で装備されています。
PTA利用でより便利に使える機能は? 家庭用機種に比べ、複合機にはより便利使える機能がありますが、高機能な機種は、価格も高額になりがちです。旧モデルを選択するなども選択肢となります。

ホチキス留め(ステープル機能)

フィニッシャーと呼ばれるオプション装備がないと使えない機能です。ホチキスの他、パンチで穴を開けるオプションなどもありますが、いずれも高額なオプション装備です。

利用者別管理

一般的には「部門別ID管理機能」なとも呼ばれ、部門別メンバーに共通の「ID番号」と「パスワード」を配布し、「ID番号」ごとに機器利用状況を管理する方法です。
具体的には、部門を本部、広報委員会、郊外委員会、PTAサークル、個人利用などとして設定することで、「誰が」「何枚」使用しているか把握できます。必要な場合、利用代金を負担いただくことも可能です。
ID、パスワードの利用は面倒な部分もありますが、部外者使用抑止や、部門ごとの目標管理などで、無駄なコピーやプリントを抑止する意識づけもできます。

長尺紙にプリント

一部の複合機では、297×900mmや297×1200mmなどの長尺紙対応の機能があります。
対応機種であれば、長尺にするために、A3サイズでプリントして、テープで貼り合せなど不要になります。

特殊な用紙にプリント

アイロンプリントなど特殊用紙対応の機能は、家庭用機種ではよく見かけますが、一部の複合機にも、特殊用紙に対応した機種があります。
特殊用紙には、ラミネート不要の耐水紙などのフィルム素材の用紙、マイクロミシン入りの型抜きされた用紙、あらかじめクリアフォルダーの形になっている用紙など、様々なタイプがあります。
プリンターにより、できる、できないがありますので、必要に応じての検討が必要です。特殊用紙の利用が多い場合は、オフィス向け複合機と特殊用紙対応の家庭用機種との併用も選択肢です。

複合機関連の費用

主な項目と費用(例)

複合機を利用するにあたって必要となるのは、主に、機器本体料金、給紙ユニット料金、設置料金、パソコン設定料金などで、実際の販売では、キャンペーンなど様々割引が適用される場合があります。リースかレンタルか購入かといった契約の種別によっても費用は変わりますが、以下の表は、全体の費用例です。
項目 一般的な価格帯 備考
機器本体 40万〜150万円 機器本体の一括表示の場合もあり
給紙ユニット 30万円 出力用の紙を保持しておくトレイ
設置費用3万円~5万円 機器本体を設置する時にかかる初期費用
パソコン設定費2万円 機器接続やLAN環境の設定費用
カウンター
保守料金
カウンター料金
(基本料金あり)
複合機の場合は、現金購入またはリース契約
いずれの場合も、保守契約ありが一般的

導入方法別の料金の目安

オフィス向け複合機の価格は、本体のスペック、オプション装備の状況、メーカーやリース会社、発売時期、地域などによっても大きく異なります。
表は、2023年10月時点で、筆者がウェブサイトなどで把握できたおおよその相場です。
契約方法 料金の目安
リース 5,000~20,000円/月 × リース契約月数
レンタル4,000~15,000円/月 × レンタル契約月数
購入(新品)50〜150万円
購入(中古)15〜60万円
リースとは 初期費用を必要としない契約方法で、一定額の費用を3年~7年の期間で支払う契約方法です。
リースにおける一定額は、機器本体、給紙ユニット、設置費用、パソコン設定費に利用期間の金利分を加えた合計額を分割払いする形で算出されます。
リース料率と呼ばれる利率をもとにリース料金が算出され、リース契約年数が長くなるほど、リース料率が下がり、月額のリース料金も下がる仕組みです。
リース契約時の支払い総額は、同一機種を購入する場合の金額を上回ります。

オフィス向け複合機の保守や修繕

保守や修繕対応

複合機をレンタルで利用する場合は、保守や修繕対応は、レンタル会社が対応してくれます。

複合機のリースでは「保証」という概念が存在せず、保守、修繕義務はユーザーであるPTAにある一般的です。
新品で導入した場合でも、故障は有償対応となり、この費用は総じて高額で、カラー調整や紙詰まりなどの他、日常利用に必要な定期メンテナンスを施せば、ユーザーであるPTAの負担は非常に大きくなります。

現金購入またはリース場合、保守に関するデメリットを回避すべく、最も一般的な契約形態としてカウンター保守契約が利用されます。

保守契約の種類

カウンター保守契約

ウンター保守契約とは、メンテナンス関連の保守やトナーの補充を月額料金に含む契約です。

カウンター料金が月々の印刷枚数に応じて請求されますが、メンテナンス費用やトナーの購入費用を別途実費で支払う必要がなくなります。
故障による修理や、トナー消費が多いと予測される場合は、カウンター保守契約がお勧めです。

一般的なカウンター保守契約の特徴

トナー 無料
  • 厳密にはカウンター料金に含まれている
修理費 無料(パーツ代・出張費・作業費など修理に関わる費用)
  • 厳密にはカウンター料金に含まれている
カウンター料金 契約時に定められた保守料金が毎月発生
  • 印刷単価と利用枚数に応じてカウンター料金が計算されるが、
    印刷枚数に関わらず最低料金が発生する契約が一般的
印刷単価 印刷一枚あたり単価が契約時に決定され、途中変更は不可
支払 毎月発生
更新や解約 自動更新
  • 解約はいつでも可能だが、再契約は基本不可

キット保守契約

キット保守契約とは、修理にかかる費用とカウンター料金は請求されない代わりに、トナーの購入が都度必要となる保守契約を指します。

トナーをあまり消費しないことが予測できる、印刷枚数の少ない場合にお勧めの保守契約です。
とはいっても、PTAで出力する印刷物の一般的な枚数を考慮すると、キット保守契約がお勧めとなるケースは少ないと思います。

スポット保守契約

スポット保守契約は、消耗品代、メンテナンス、修理の費用を都度実費で負担する保守契約です。
事実上、保守契約を結んでいない状態と言えます。月額の保守料金は発生しません。つまり、ランニングコストがかからないということになります。

故障した場合の費用負担が大きいため、複合機の保守契約としてはあまり推奨されていません。特に、中古複合機の場合は部品が品薄になっていることから、修理費用が高額になるケースがあります。

カウンター保守契約の前に

カウンター料金とは?

複合機

カウンター料金

カウンター料金とは、複合機でコピーや印刷した枚数をその都度カウントして、月間の印刷枚数に応じて発生する料金です。

基本的にカウンター料金は、モノクロ印刷とカラー印刷で異なる料金が設定されており、カラー印刷を2色カラーとフルカラーに分類している場合もあります。

この場合の料金体系は、モノクロ、2色カラー、フルカラーの順に高く設定されているのが一般的です。

カウンター料金の注意点

カウンター料金には、月額の基本料金の設定(利用に関わらず発生する最低料金)があります。

月々のカウンター料金は、
1枚あたりの単価 × 月間の印刷枚数 で請求されますが、印刷をしなかった月でも基本料金の請求が発生します。

基本料金やカウンター料金は、複合機のメーカーによって異なります。
また、地域によって料金設定が変わる場合もあります。

カウンター料金は、複合機を使い続ける限り発生するランニングコストです。
リース料金も継続的に支払いが発生するため同じ料金と考えがちですが、まったく別物です。

カウンター料金

カウンター料金の目安

カウンター料金はメーカーやリース会社、地域によっても異なり、企業利用など大量印刷が前提の場合と、基本料金の範囲前後の利用では、料金設定に大きな幅があります。

表は、「コピー機ドットコム」などを参考に、2023年10月時点で、筆者が把握できたおおよその相場です。

印刷色数料金の目安
モノクロ印刷1.1円~4.4円/枚
2色カラー印刷5.0円~15.0円/枚
フルカラー印刷11.0円~25.0円/枚

印刷速度による違い

複合機の印刷速度によって、カウンター料金の設定が異なる場合もあります。
一般的には、高速機の場合は、カウンター料金が安く設定されています。

地域による違い

複合機の設置する場所によってもカウンター料金が変わってくることがあります。
大都市圏の場合は、カウンター料金が比較的安く設定されています。
メンテナンスを行うサービス拠点と地域内ユーザ数の関係が料金設定に影響を与えていると考えます。

カウンター保守契約のメリットとデメリット

メリット

保守、修繕に関する費用を支払う必要がない

月々のカウンター料金と基本料金を支払っていれば、定期的な点検などのメンテナンスや予期せぬ故障時の修理などが発生しても、別途費用がかかりません。重なるトラブルなどがあっても、その対応にかかる金銭的なの心配がなくなります。

トナーが無料

月々のカウンター料金には、保守、修繕費用に加え、トナーの購入費用も含まれています。トナーをその都度で調達する手間がなく、トナー代金も別途請求されません。
一般的には、サービススタッフが定期的にトナーを補充してくれるため、PTAの皆さんがトナー補充する手間もなくなります。

デメリット

基本料金がある

印刷枚数が少なくても、毎月一定の費用がかかってしまうため、ペーパーレス化を進めていたり、紙出力する機会の少ないPTAではカウンター保守契約の必要性を検討する必要があります。

印刷枚数が多いと請求は増える

当然ことですが、基本料金の範囲を超えて印刷枚数が大量になった月は、その分請求額が大きくなります。
印刷ミスも通常通りカウントされますので、無駄な印刷には気をつけてください。

カウンター保守契約時の注意点

保守契約内容のチェックポイント

料金だけではなく、メーカーやサポート事業者のサービス内容をよく確認することお勧めします。
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利用する場所からサービス拠点は近いか?
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技術力はあるか?
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依頼から対応までは早いか?
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技術者は、不具合を直すだけではなく、使い方の相談などを聞いてくれるか?

過去の印刷実績

契約の前に、過去の印刷実績を用意することをお勧めします。
印刷枚数が記載された過去のカウンター料金の請求書などが代表例です。
カウンター料金は価格交渉の余地があり、印刷枚数が多いほど、料金を下げてもらいやすいため有利です。

保守契約の条件変更は困難

カウンター料金は、原則として契約時の単価から変更できません。
注意しなければならないのが、契約時に少ない印刷枚数を申告して、高めのカウンター料金を設定されるケースです。
この場合、予想に反して印刷枚数が増えると、相場よりも高額なカウンター料金を支払うことになってしまいます。

保守契約の再契約は困難

カウンター保守契約はいつでも解約できますが、再契約は困難となる場合が一般的です。
その理由は、保守状況が不明の状態で、複合機の保守を引き継ぐのは、修理を実施する企業から見ると大きなリスクがあるためです。
契約後は、保守会社の変更はできないと考え、保守契約の際によく検討されることをお勧めします。
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