PTA活動の様々なシーンで利用できます。差し込み文書印刷と差し込みメール一括送信
Wordの差し込み機能を使えば、ラベルや封筒への宛先印刷、内容が個別の配布文書の作成や印刷、メール送信することができます。ここでは、WordやExcelで作成した別ファイルのデータを、文書の指定した位置に差し込んで印刷したり、メール送信する方法をまとめています。
作成:2023/10/27 更新:2024/01/27
差し込み機能を活用しよう!
差し込み機能とは
差し込み機能の利用
PTA活動の中で生じる「できたら便利なのに・・」を、Microsoftの「Word」を使って解決しましょう!
- PTAで配布する資料に全校生徒の名前をそれぞれ記載したい!
- Excelで名前と集合時間の一覧表があるけど、個別の案内文書に反映して印刷したい!
- PTA連絡システムで使う「ID」と「パスワード」を配布したい!
- 内容が一部異なるメールを複数人にまとめて送信したい!
事前準備
必要なハードやソフト
- インターネット接続可能なパソコン
- Microsoft「Word」
- Microsoft「Excel」… 他の表計算ソフトでも代替可能です。
- Microsoft「Outlook」… 他のメールソフトで利用可能なものがあります。
表計算ソフト
表計算ソフトは、スプレッドシートとも呼ばれ、Microsoft社の「Excel」、Apple社の「Numbers」、Google社の「Google Sheets」(日本名はGoogleスプレッドシート)などがあります。
差し込み用のデータリスト
メールに差し込むデータをまとめた一覧表は、表計算ソフトなどで作成します。
表の先頭行に項目名を入力するのがポイントです。
「○○○リスト」などと、表のタイトルを先頭行に入れると、ワードで項目名を指定できなくなります。
下記の例にある「管理記号」「番号」など差し込みで利用しない項目が、表にあってもかまいません。
この例では、データリストをExcelで作成し[address.xlsx]として保存します。
「○○○リスト」などと、表のタイトルを先頭行に入れると、ワードで項目名を指定できなくなります。
下記の例にある「管理記号」「番号」など差し込みで利用しない項目が、表にあってもかまいません。
この例では、データリストをExcelで作成し[address.xlsx]として保存します。
![差込データ](/img_sict/ict21/excel01.webp)
メール本文のデータ
Wordで送信する内容を作成します。
さて、○○にご協力ありがとうございます。つきましては、・・・・。
上記の例は、差し込みフィールド部分を表示しています。
この時点では、以下のように、《差し込みフィールド》部分は入力しない状態で、メール本文のデータのみを準備します。
個別に変えたい箇所は、Excelで「差し込み用のデータリスト」として設定した項目を《差し込みフィールド》として、後ほど挿入します。
○○○○について(例)
《学年》年
《組》組
《会員姓名》様
PTA会員の皆様へ
日頃より○○○のPTA活動にご理解とご協力を頂き、心より感謝申し上げます。さて、○○にご協力ありがとうございます。つきましては、・・・・。
担当をお願いする時間:《担当時間》
担当をお願いする場所:《担当場所》
担当をお願いする場所:《担当場所》
この時点では、以下のように、《差し込みフィールド》部分は入力しない状態で、メール本文のデータのみを準備します。
○○○○について(例)
年 組 様
PTA会員の皆様へ
日頃より○○○のPTA活動にご理解とご協力を頂き、心より感謝申し上げます。
以下 略
差し込み機能利用の準備
メールメッセージ
- [差し込み印刷タブ]を選択
- [差し込み印刷の開始」ボタンをクリック
- [電子メールメッセージ]ボタンをクリック
Windows
![電子メール](/img_sict/ict21/word01w.webp)
macOS
![電子メール](/img_sict/ict21/word01m.webp)
データリストの選択
1.[差し込み印刷タブ]を選択
2.[宛先の選択]ボタンをクリック
![電子メール](/img_sict/ict21/word21.webp)
3.[既存のリストを使用]を選択
![電子メール](/img_sict/ict21/word22.webp)
4.[データファイルの選択]
6.テーブルの選択]
ボックスで差し込み用のデータが入ったテーブルの名前を選択![Excel](/img_sict/ict21/excel02.webp)
7.[OK]ボタンをクリック
- 例では、データリストとしてExcelで作成した[address.xlsx]のワークシート[Sheet1]を選択
8.差し込み印刷フィールドが挿入できる状態
![差込文書](/img_sict/ict21/word24.webp)
差し込みフィールド
差し込みフィールドの挿入
1.差し込みフィールドを挿入したい場所にカーソルを移動
2.[差し込み文書]タブを選択
3.[文章入力とフィールドの挿入]
グループの[差し込みフィールドの挿入]右側の[▼]クリック![差込文書](/img_sict/ict21/word31.webp)
5.カーソル位置に《学年》が挿入
同様の方法で、カーソル位置に移動しながら、差し込みしたいフィールドを選択して挿入の繰り返し![差込文書](/img_sict/ict21/word33.webp)
差し込みフィールドの挿入のボタンと▼
差し込み結果の確認
結果のプレビュー
- [差し込み文書]タブの[結果のプレビュー]をクリック
- クリックで表示された差し込み印刷結果のプレビューを確認
![プレビュー](/img_sict/ict21/word41.webp)
他のデータのレコードも確認
自動エラーチェック
差し込み印刷の完了時に発生するエラーの処理方法を指定するには、
- [差し込み文書]タブを選択
- [結果のプレビュー]グループの[自動エラーチェック]をクリック
- [オプション]ボタンを選択
![自動エラーチェック](/img_sict/ict21/word43.webp)
自動エラーチェックのオプション
差し込み印刷にエラーが発生しないかをチェックする場合[自動エラーチェック]機能を利用します。エラーの確認方法には以下の3通りあります。
エラーの確認だけを行い、エラーを新しい文書に記録する
エラーの有無を確認し、エラーがある場合は新しい文書に表示されます。問題なければ「(ファイル名)には差し込み印刷エラーはありません。」というメッセージが表示されます。エラーが発生した時点で、差し込みを中断する
差し込み印刷の結果のプレビューが新しい文書に表示され、エラーがある場合は差し込みを中断します。中断せずに差し込みを行い、エラーは新しい文書に記録する
差し込み印刷の結果のプレビューとエラーを、新しい文書に1ページずつ表示します。
差し込み結果の確認後は、差し込み文書を印刷 ≫ または 差し込み文書をメール送信 ≫ を行います。
差し込み文書を印刷
クイック印刷
- [差し込み文書]タブをクリック
- [結果のプレビュー]をオン ※参考 結果のプレビュー ≫
- 印刷したいレコードを表示
- [クイックアクセスツールバー]から[クイック印刷]をクリック
![クイック印刷](/img_sict/ict21/word51.webp)
[完了と差し込み]から操作
- [差し込み文書]タブをクリック
- [結果のプレビュー]をオン
- メニュー右端にある[完了と差し込み]を選択
- [文書の印刷]を選択
- [プリンターに差し込み]ボックスのオプションで[現在のレコード]を選択
- [OK]ボタンをクリック
- [印刷]ダイアログボックスを設定して[OK]ボタンをクリック
![完了と差し込み](/img_sict/ict21/word52.webp)
複数ページを印刷
差し込み結果の確認後は、差し込み文書を印刷 ≫ または 差し込み文書をメール送信 ≫ を行います。
差し込み文書をメール送信
Outlookの利用について
差し込み用データに電子メールアドレスのデータが含まれている場合、差し込み結果を電子メールで送信することが可能です。ただし、CCやBCCを設定することはできません。一つのメールメッセージにつきTO宛先に1つの宛先のみとなります。
なお、電子メールソフトは、同じバージョンのOutlookである必要があります。例えば、Word 2021から電子メールで送信する場合は、Outlook 2021が必要です。
運用上の注意
Outlookに複数のメールアカウントを設定している場合、送信するメールアカウントを指定することができます。送信されるメールの差出人メールアドレスは、差出作業を行った人のメールアドレスになりますので、PTAでの一斉送信用のメールアドレスを作成するなどをおすすします。
また、多数の返信が想定される場合は、送信用メールアドレスを使い分けるなどの対策も考えられます。
また、多数の返信が想定される場合は、送信用メールアドレスを使い分けるなどの対策も考えられます。
電子メールに差し込み
事前にOutlookを起動しない状態で、Wordから電子メール送信を実行すると、WordとOutlookが接続状態になり、Outlookの送信トレイにそのメールが保存されます。
確認して、送信を実行します。
確認して、送信を実行します。
- 「Outlook」をあらかじめ起動
- [差し込み文書]タブをクリック
- [結果のプレビュー]をオン
- 送信したいレコードを表示して、メニュー右端にある[完了と差し込み]を選択
- [電子メールメッセージの送信]を選択
![電子メール](/img_sict/ict21/word61.webp)
エラー対応
「MAPIでエラーが発生したため、メールは送信できませんでした」の場合は、下記を確認しましょう。
- OutlookとWordのバージョン一致
- OutlookとWordは、32bit、64bitなどOSにあわせて利用
- 送信メールの形式は「HTMLメール」を推奨
宛先の選択
[電子メールメッセージの送信]の[宛先]ボックスには、電子メールアドレスフィールドを選択します。
例では、データリストとしてExcelで作成した[address.xlsx]の「メールアドレス」を選択します。
例では、データリストとしてExcelで作成した[address.xlsx]の「メールアドレス」を選択します。
![電子メール](/img_sict/ict21/word21.webp)
参考
WordやOutlooKにおける制約
Wordの差し込み文書をメール送信する際に、添付形式では送信できない制約が存在します。メール形式を「HTML」として設定した場合に限り、送信可能です。
メール形式を「添付」や「書式なし」に設定すると、Outlookがアクセスされる警告メッセージが表示されます。このメッセージは、ウィルス対策ソフトウェアが最新の状態かを確認するためです。
アクセスを許可時間を設定しても、添付形式での送信ができない場合があります。添付形式で送るためには、他の方法の検討が必要です。
Wordでは、一度に、メール送信できる件数には制約があります。また、指定した間隔でメールを送信することもできます。2023年10月27日現在、Outlookでのメール送信制限は1日に5,000件です。
Wordでサポートされている差し込み印刷ウィザード
レター 簡易書簡 |
複数の宛先にレターを送信、宛先ごとにレターの内容をカスタマイズ可能 |
電子メール メッセージ |
複数の宛先に電子メールを送信、宛先ごとに電子メールの内容をカスタマイズ可能 |
封筒 | 複数の宛先に送付するための宛先を付けて封筒を印刷 |
ラベル | 複数の宛先に送付するための宛先を付けてラベルを印刷 |
名簿 | カタログまたは印刷されたアドレス帳を含む文書を1つ作成 標準フィールド:一連のリストが下方向に繰り返して表示 データベースフィールド:1行目はフィールド、2行目以降はデータが生成 |
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全国PTA連絡協議会が提供している事業やサービスは、予告なく変更または中止する場合があります。
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更新:2024年7月20日