一般社団法人 全国PTA連絡協議会

学校における安全点検(参考資料)

学校における安全点検を行う際の視点として参考となる、事故の発生可能性のある転落・落下などの危険事例を掲載しています。学校における安全点検の実施時にご活用ください。
文部科学省(2023年7月)の「学校における安全点検の参考資料」から抜粋です。
作成:2024/02/23  更新:2024/08/21
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学校における安全点検

学校・保護者・地域で安全点検

学校

学校は、子どもたちが集い、人と人との触れ合いにより人格の形成がなされる場であり、そのような場において、子どもたちの安全が確保されることは大変重要です。

学校における安全点検を行う際の視点として参考となる、事故の発生可能性のある転落・落下などの危険事例を掲載しています。

学校における安全点検は、保護者の協力を得て校舎内外の安全点検を行うことが、新たな気付きにもつながり重要です。また、子どもの視点を加えた安全点検の実施も、事故防止の観点からたいへん効果的です。

自治体職員などによる点検

  • 学校教職員による日常点検
  • 教育委員会(安全確認のための学校訪問など)
  • 自治体の有資格職員(建築基準法第12条第2項に基づく劣化状況等の点検など)

外部人材等を活用した学校における安全点検事例

保護者の協力

宮城県村田町立村田第二中学校では、毎年、夏季休業中に実施するPTA奉仕作業時に、保護者の協力を得て校舎内外の安全点検を行っています。
安全点検は、生徒、教職員も一緒に参加し、危険と思われる箇所を互いに確認し合いながら実施しました。
安全点検実施後は、危険と思われる箇所を、学校と共有しています。

地域住民の協力

宮城県東松島市立赤井南小学校では、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)の専門部の1つに安全サポート部会があり、その下部組織である「安全サポート部会人財バンク」に16名(2023年5月19日現在)の、地域住民の方々が登録しています。
毎月の教職員による点検に加え、この「安全サポート部会人財バンク」に登録している地域の方々が、毎月1回、校舎内外の安全点検を行っており、校地や校舎に危険な箇所はないかを、細かく点検しています。

学校運営協議会(コミュニティ・スクール)の協力

神奈川県横浜市立東山田中学校では、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)を通じ、地域の協力を得て、教職員の安全点検に、技術士(国家資格の一つで、科学技術に関する高度な知識と応用能力が認められた技術者)が同行し、安全点検の技術的なアドバイスを受けています。

安全点検:転落や落下の可能性

窓[転落の危険]

事故発生リスク

  • 棚に登り窓の開閉や施錠等を行う
  • 窓を清掃する
  • カーテンが閉じられている状態で窓が閉まっていると誤解して寄りかかる
  • 遊んでいるうちに棚に登る など
窓
窓

ポイント

窓に落下防止の手すりがあっても、窓際に足掛かりになる設置物があると、窓が開いている状態で設置物に登った場合に転落の危険があります。

安全対策

  • 足掛かりになる設置物の撤去、窓を開かないようにする。
  • 体が落ちない手すりを設置する。

危険がある事例

危険事例

ロッカー等[落下のおそれ]

事故発生リスク

  • 棚の扉を開けた際や地震等により、上の棚が転倒及び落下し、児童生徒を押しつぶす危険
  • 小中学生が後ろに倒れる危険もある
ロッカー等
窓

ポイント

積み重ねられた棚が連結・固定されていない場合に、地震等により、上の棚が落下する危険があります。

安全対策

  • 棚を下ろす。
  • 棚を床や壁に固定する。
  • 連携可能な棚に交換して積み重ねる。

危険がある事例

危険事例

吹き抜け[転落の危険]

事故発生リスク

吹き抜けはトイレ、教室等の間であり、生徒が日常的に通行、遊び等をする可能性のある場所であり、吹き抜けを飛び越える、手すりで遊ぶ等の際、転落の可能性がある。
吹き抜け

ポイント

2階及び3階からの転落は死亡に至る可能性があります。
過去に、吹き抜けの柵の上に乗り、転落して死亡した事故も発生しています。

安全対策

  • 吹き抜けをふさぐ。
  • 手すりや落下防止ネットの設置する。

棚の上、高所の設置物等[落下]

事故発生リスク

  • 棚の扉を開けた際や地震等により、棚の上や高所の設置物等が落下し、児童生徒の頭部等に落下する危険
  • 児童生徒等が後ろに倒れる危険もある

ポイント

棚の上や高所に彫刻像や器具、固定されていないスピーカーなどの設置物が落下すると、重大な事故に至る可能性があります。 設置物等

安全対策

  • 吹棚の上の高所の設置物の撤去。
  • 落下防止柵の設置。

安全点検:学校の施設又は設備、校庭

昇降口[避難の支障]

事故発生リスク

避難経路が確保されておらず、地震や火災等の際、迅速な非難が困難となる可能性
昇降口

ポイント

火災時等の避難に支障がある場合、逃げ遅れ、命に危険が及ぶ可能性があります。

安全対策

  • 直ちに避難の支障となる物件を撤去する。
  • 避難経路に物件が存置されないよう張り紙等を行う。
消防法 第8条の2の4
学校(中略)その他の防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、当該防火対象物 の廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設について避難の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管 理し(中略)なければならない。

遊具[窒息の可能性]

事故発生リスク

遊んでいる際、首が挟まり、窒息する可能性がある。
遊具

ポイント

日常的に使用できる遊具であり、発生の可能性は「比較的高い」と考えられ、窒息に至る可能性があります。
登り棒の支柱の形状に注意が必要です。

安全対策

  • 登り棒の撤去又は安全な設計の登り棒に変更。
  • 開口部を全て埋めて無くす。
  • 子どもの頭部を模擬した直径230mmの点検器具がV字2辺に同時に接しないようV字下部の隅角部(ぐうかくぶ)を埋める。

ネット、金網[突起により負傷]

事故発生リスク

活動中や遊んでいる際に、金網の一部が破れた突起部分となった部分に引っ掛かり、負傷する可能性がある。
ネット、金網

ポイント

  • 金網の破れは一見わかりにくく、細部まで確認する必要があります。
  • 防球ネット等のネット類を固定している金具に引っ掛かり負傷することがあることも考慮して点検する必要があります。

安全対策

  • 金網の補修、危険箇所として立ち入り禁止区域とする。
  • ネット類を固定している金具を引っ掛かりのないように埋め込み等を行う。

壁[フック等の突き出し]

事故発生リスク

  • 廊下を歩いているときなど、突き出したフックに引っ掛かり、負傷する可能性がある
  • 児童生徒等が壁などによりかかるときに刺さる危険もある
フック等の突き出し

ポイント

教室や廊下で、金属性のフック等が突き出していないか、針が折れた画鋲が残っていないか確認する必要があります。
フック等の突き出し

安全対策

  • フック等の撤去や場所の変更
  • フックをプラスチック製のものに付け替える等

樹木[枝の飛び出し等]

事故発生リスク

  • 児童生徒等が遊んでいる際に枝に引っ掛かり、負傷する可能性がある
  • 樹木の切り株や根が地表に出ており、躓く可能性もある
樹木

ポイント

  • 枝の一部が、子どもの頭部の高さに飛び出していないか確認する必要があります。
  • 切り株や樹木の根が地表に出たまま放置されていないか確認する必要があります。

安全対策

  • 事故リスクが考えられる枝の剪定、
  • 切り株や地表に出た根の除去
  • 立ち入り禁止区域の設置等を行うこと

校庭[くぎの飛び出し等]

事故発生リスク

校庭でのくぎの抜き忘れ等により、体育の授業や休み時間等で児童生徒が躓いて転倒した際 にくぎにより負傷する危険
くぎの飛び出し

ポイント

運動会等で校庭に打ったくぎが、長年放置されている場合があり、事故につながる可能性があります。

安全対策

  • 行事等で校庭にくぎを使用した際は、使用後は全て抜いているかを教職員等の複数の目で確認する。
  • また、くぎを使用せず、けがのリスクにつながらない代替の金具を使用すること
サイト内の関連情報

子どもの安全

コラム
文部科学省など行政機関が実施する各種の情報
学校安全ポータルサイト ≫
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安全点検を行う際の視点としての危険事例
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子どもの見守り

コラム
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