一般社団法人 全国PTA連絡協議会

PTA会費のキャッシュレス化について考えてみよう!

決済サービス利用による会費キャッシュレス化も、会計担当者の負担軽減につながるひとつの選択肢です。ここでは、PTA会費集金のキャッシュレス化について考えます。
作成:20223/09/08  更新:2024/08/21
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PTA会費集金

会費集金の方法を検討しましょう!

キャッシュレス

PTA会費集金の方法には、手集金、口座引き落としの他にも、キャッシュレスシステム導入などいくつかの方法があり、各PTAの判断で、集金事務負担の軽減に取り組まれていることと思います。

学校給食費などの公会計化の流れが進む中で、自治体によって対応は異なりますが、学校徴収金とあわせてのPTA会費の徴収が難しくなるケースも多くあります。

本来、PTAは学校とは別個の独立した団体であり、従来から指摘のある学校後援会的な性格から脱皮し、望ましいPTA像を確立し、事務的にも独立した団体として活動することが期待されています。

PTA会費集金について、時代にあった方法を検討してみてはいかがでしょうか?
決済システムの導入にあたっては、
  1. まず、自治体や学校との連携ができないか検討
  2. 導入開始から決済日までの期間は余裕をみて
    サービスにより異なりますが、最低1ヶ月以上
  3. PTA名義の銀行口座は必須(団体名+会長名義口座)
  4. 決済データ授受にインターネット環境は必須

PTA会費集金の方法

手集金

保護者が現金手渡し

保護者が児童を送り迎えするスタイルの保育園や幼稚園ではまだこの方法も

集金封筒

封筒を学校で配布してもらって教職員と児童や生徒を経由して受け渡し。
PTAの集金係が校門前や教室前で回収したりする学校もあれば、教職員が仲介するところも。
  • 児童や生徒を介しての集金問題や、現金を計算するなど煩雑な作業が発生
  • 未納者チェック、督促などの手間が発生

PTA口座へ振り込み

  • 保護者が会費をPTAの銀行や郵便局の口座に振り込むスタイル
  • 入金確認、未納者チェック、督促などの手間が発生

学校による口座引き落とし

  • 学校への学校教材費などと一緒に校納金として、保護者口座より学校が引き落とし
  • 保護者もPTAも手軽であるが、入会意思確認や個人情報保護の事前対応は必須
  • PTA業務の一部を学校に委任することになるため業務委任契約書も必要
記事
公費と私費の負担区分については、
PTA会費の適切な使途とは ≫

PTAによる口座引き落とし

  • 決済代行業者を利用する場合は、指定フォーマットにあわせてデータを作成する必要あり
  • 保護者からの口座振替依頼書の収集業務が発生する
  • PTAが負担する費用としては、利用料+決済手数料が一般的
  • 入金確認、未納者チェック、督促などの手間が発生

コンビニ決済

  • 決済代行業者を利用する場合は、指定フォーマットにあわせてデータを作成する必要あり
  • 利用できない保護者に向けた別の方法の準備も必要
  • PTAが負担する費用としては、利用料+決済手数料が一般的
  • 入金の確認や未納者のチェック、督促などの手間が発生
  • 指定の払込票のへの印刷などが必要

クレジットや決済アプリ

  • 決済代行業者を利用する場合は、指定フォーマットにあわせてデータを作成する必要あり
  • 利用できない保護者に向けた別の方法の準備も必要
  • PTAが負担する費用としては、利用料+決済手数料が一般的
  • 入金の確認や未納者のチェック、督促などの手間が発生

学校給食費等公会計化にあわせた決済システム

一部の自治体では、学校給食費等の公会計化にとあわせて、PTA会費を教材費などの学校徴収金とあわせて、自治体が収納するシステムが導入されています。また、自治体とは別に、公立小学校が独自に民間システムを利用してPTA会費を学校徴収金とあわせて収納する事例もあります。
PTA会費のキャッシュレス化検討の段階で、自治体や学校との連携した取り組みができないかを検討されることをお勧めします。
記事
学校給食費公会計化とは、PTA会費徴収への影響など
給食費の公会計化とPTA会費集金 ≫
全国PTA連絡協議会の会員登録に関わらず、 幼小中高全てのPTA団体でご利用いただけます。
払込票不要! PTA会費のコンビニ決済
NTTインターネット

紙の請求書の代わりにスマートフォンに表示されたバーコード(請求情報)でコンビニ支払いができるサービスです。

会員の皆様は、普段持ち歩いているスマートフォンだけで、PTA会費の支払いができます。

マイペイメント

初期費用は必要ですが、利用した分だけの従量料金制、月額の固定利用料金が不要なサービスです。

PTA会費の集金負担軽減を実現する選択肢として、NTTインターネット株式会社と連携しました。

記事
PTAでも会費決済
マイペイメント ≫
PTA会費のクレジットカード決済
月額パンダ

月額パンダは、クレジットカードや口座振替を利用し、決済管理ができる自動集金システムです。

会員の皆様は、クレジットカードで、PTA会費の支払いができます。

クレジットカード決済

初期費用なし、利用した分だけの従量料金制、月額の固定利用料金が不要なサービスです。

PTA会費の集金負担軽減を実現する選択肢として、月額パンダを提供する株式会社もぐらと連携しました。

記事
PTAでも会費決済
月額パンダ ≫
リコーリースの払込票でコンビニ払い
リコーリース

払込票でのコンビニ払とは、集金代行サービスのひとつで払込用紙をコンビニに持参すれば、PTA会費を支払える仕組みです。

リコーリース株式会社の協力により「PTAでも会費決済」プランを用意しました。また、学校がリコーリース社と契約をすることで、PTA会費を学校徴収金と一緒に集金するサービスもあります。

記事
PTAでも会費決済
リコーリース ≫

PTA会費のキャッシュレス化

キャッシュレス決済の現状

キャッシュレス

キャッシュレス決済とは文字通り現金(キャッシュ)を使わずに(レス)支払いを済ませる方法のことです。

日本の民間最終消費支出におけるキャッシュレス決済比率の推移をみると、2022年に36.0%まで到達し、対前年比で3.5%増加しています。

政府も「2025年6月までに、キャッシュレス決済比率を倍増し、4割程度とすることを目指す。」としており、会費集金にキャッシュレス決済を導入するPTAも増えていくことと思います。

キャッシュレス決済には、クレジットカードの他、ICカード式電子マネー、デビットカード、コード決済、キャリア決済などがあります。
その中でもコード決済は、2020年にはデビットカード、2022年には電子マネーを抜き、我が国で2番目に利用されている決済手段となり、増加率も50%を2年連続で超え、急激に普及してきています。

出典:一般社団法人キャッシュレス推進協議会 キャッシュレス・ロードマップ 2023

口座振替とペイジー口座振替

決済代行業者を利用する場合の一般的なサービス事例です。

口座振替サービス

金融機関から、自動で引き落としが可能なサービスです。
決済代行業者から提供される専用ウェブサイトを使って、会員の方に請求が行えます。
また、回収金額や回収結果、各種手数料などの請求・回収情報を確認も可能です。
PTA側の負担として、PTA会員の皆様から口座振替依頼書を提出をお願い、取りまとめの上、決済代行業者に提出する必要があります。
  • 対応可能な金融機関は、決済代行業者により異なるので注意が必要です。

ペイジー口座振替サービス

PTA会員の皆様がご自身のキャッシュカードを「Pay-easy対応端末」で読み取り、暗証番号を入力することで、口座振替の登録手続きをおこなえるサービスです。

キャッシュカードをスキャンし暗証番号を入力後、その場で口座振替の登録受付の結果が分かります。
紙の口座振替依頼書の不備を減らすことができます。

口座振替依頼書を取得する手間がないので、集金事務に関する負担軽減につながります。
口座登録の手続きがペーパーレスで完了します。

キャッシュレス決済導入にあたり知っておくべきこと

手数料負担

手数料は、初期費用、利用料金のほか、決済件数や決済金額比例するコストもあります。また、決済代行会社や決済方法により仕組みが異なりますので、PTA会費の額や会員数にあわせて手数料を考える必要があります。
初期費用 導入時に必要になる費用
利用料金 0円〜30,000円/年間
※月額制で利用月のみ支払や年間制などもあり




口座振替 150円〜/件
コンビニ払込 130円〜/件 + 払込用紙郵送料/件
※払込用紙や封筒代金が必要な場合もあり
カード決済 決済金額の3.5%〜6%
※決済成功手数料100円〜/件が別途の場合もあり
その他 PTAへの振込手数料、収入印紙(課税額を超える場合のみ)
  • 表内の金額や料率は目安としての数値です。決済代行会社によって大きく異なる場合があります。

決済データの作成と管理

決済代行会社を利用する場合、PTA会員毎に金額を設定したデータが必要です。
決済代行会社のウェブサイトで、データ入力、またはExcelなどで作成したデータをCSVでインポートなどが一般的です。
会社によっては、専用ソフトが提供されてデータを作成、送信する場合などもあります。

入金消し込み作業

PTA口座への振込では、会員情報と入金履歴を突き合わせて、会費と実際の入金額の確認が必要です。
ご家族など会員本人名義以外の振り込みの場合は、確認にさらに手間が生ずる可能性あります。

未払い者への督促

会費が期日までに入金されなかった場合は、文書や電話などで督促が必要となります。
また、再度、請求データを準備する必要もあります。 決済代行会社によっては、LINEなどの事前登録があれば、自動で督促を行うシステムもあります。

コンビニ払込票

コンビニ払込票の利用は、現金はもちろん様々な決済方法が利用できるので大変便利ですが、会員別の情報があるため、払込票は一枚一枚異なるものです。

そのため、なくしたので再発行などの場合には一手間かかります。手数料が発生する場合もあります。

払込票を会員の皆様にお届けるには、決済代行会社に払込票の作成を依頼し会員宛に送付を依頼する方法や、PTAで払込票を印刷し児童・生徒経由で配布するなどの方法があります。
印刷にあたっては、専用用紙の購入や利用可能なプリンタの条件がある場合が一般的です。

キャッシュレス決済のフロー

※緑表示はPTA団体おける処理

口座振替による集金

金融機関からの口座振替よる集金
  1. PTAから会員の皆様に口座振替依頼書の提出を依頼
  2. PTAがとりまとめた口座振替依頼書を決済代行会社へ送付
  3. 決済代行会社が口座振替依頼書を利用して、各金融機関へ口座確認を実施
  4. PTAから会員の皆様に口座振替のご案内(会費額と日付)を実施
  5. 各会員の皆様が金融機関へ会費を預け入れ
  6. PTAから決済代行会社へ請求データをへ提出
  7. 決済代行会社が、金融機関へ口座振替依頼を実施
  8. 金融機関が口座振替完了分を決済代行会社へ入金
  9. 決済代行会社がPTAへ振替結果データを報告
  10. 手数料等を差し引いた回収金を決済代行会社がPTAへ入金
  11. 振替結果データに基づき口座振替未了分の督促対応や再請求データの提出
  • 決済代行会社が提供するウェブサイトから入力する場合もあります。

コンビニ払込票による集金

PTAで払込票を印刷/配布
  1. 決済代行会社が提供するウェブサイトに請求データ入力
  2. 入力した請求データを払込票(専用用紙)に印刷
  3. 印刷した払込票を会員の皆様に配布
  4. 会員の皆様がコンビニエンスストアでお支払
  5. コンビニエンスストアが支払完了分を決済代行会社へ入金
  6. 決済代行会社がPTAへ入金結果データを報告
  7. 手数料等を差し引いた回収金を決済代行会社がPTAへ入金
  8. 入金結果データに基づき口座振替未了分の督促対応や再請求データの提出
決済代行会社が払込票を印刷/郵送
  1. PTAから決済代行会社へ請求データをへ提出
  2. 決済代行会社から会員の皆様にコンビニ払込票を発送
  3. 会員の皆様がコンビニエンスストアでお支払
  4. コンビニエンスストアが支払完了分を決済代行会社へ入金
  5. 決済代行会社がPTAへ入金結果データを報告
  6. 手数料等を差し引いた回収金を決済代行会社がPTAへ入金
  7. 入金結果データに基づき口座振替未了分の督促対応や再請求データの提出
  • 決済代行会社が提供するウェブサイトから入力する場合もあります。

決済代行会社(事例)

月額パンダ

月額パンダ 月額パンダ ≫ は、株式会社もぐらが提供するサービスで、シンプルな料金体系が特徴です。(2023年9月8日情報)

サービス内容

クレジットカード払、会員口座からの振替

サービス料金

  • 初期費用:0円、月額費用:0円
  • 決済手数料:売上の3.5%+決済成功手数料100円/1件
    ※消費税は別途

手数料等例

対象件数:100件と500件、PTA会費:3,000円と5,000円の例
対象件数 100件 500件
会費金額 3,000円 5,000円 3,000円 5,000円
決済手数料 10,500円 17,500円 52,500円 87,500円
決済成功手数料 10,000円 10,000円 50,000円 50,000円
手数料等合計 20,500円 27,500円 102,500円 137,500円
手数料等単価 205円/件 275円/件 205円/件 275円/件
PTA向けプランとしして、3.5%→3.4%のプランがあります
決済手数料:売上の3.4%+決済成功手数料100円/1件
全国の幼小中高全てのPTA団体でご利用いただけます
記事
クレジットカードが基本、希望者には口座振替対応も可能なサービス
PTAでも会費決済 月額パンダ ≫

Piita

Piita Piita ≫ は、合同会社FLINTが提供するサービスで、会費集金だけでなく、オンラインお便り、ファイル共有、名簿機能、一括メール送信などPTAアプリとしての機能が特徴です。(2023年9月8日情報)

サービス内容

クレジットカード払、会員からの銀行振込

サービス料金

  • 年間費用:9,800円(会員数に関係なく1団体あたり)
  • 決済手数料:売上の6.0%
    ※消費税に関する情報なし

手数料等例

対象件数:100件と500件、PTA会費:3,000円と5,000円の例
対象件数 100件 500件
会費金額 3,000円 5,000円 3,000円 5,000円
年間費用 9,800円 9,800円 9,800円 9,800円
決済手数料 18,000円 30,000円 90,000円 150,000円
手数料等合計 27,800円 39,800円 99,800円 159,800円
手数料等単価 278円/件 398円/件 199.6円/件 319.6円/件

学校給食費等公会計化にあわせた対応

自治体システムでPTA会費を徴収

一部の自治体では、学校給食費等の公会計化にとあわせて、PTA会費を教材費などの学校徴収金とあわせて、自治体が収納するシステムが導入されています。
岡山県勝央町の事例

勝央町では、2022年6月1日から、学校給食費の公会計化を実現、小・中学校3校の児童生徒教職員等約1100人分の学校給食費をはじめ学校徴収金が、教職員の手を離れ一括請求、一括支払できることになりました。徴収対象は、学校給食費のほか、教材費やPTA会費をはじめとする学校徴収金となっています。

保護者側にとっては、口座振替やクレジットカード払い等で多様な決済方法が選択できる点はメリットが大きいといえます。また、学校側にとっては、入金の収納先は、給食費は自治体へ、教材費・PTA会費は学校へなど指定口座に振り分け管理されるので、事務作業が大幅に軽減される仕組みとなっています。

NTT Finance
出典:NTTファイナンス 勝央町(岡山県)が学校給食費の公会計化で当社の「楽々クラウド決済サービス LGWAN接続タイプ」を導入~毎月の徴収業務をセキュアな環境下で自動化~(2023年09月08日)

学校と連携してPTA会費を徴収

自治体とは別に、公立小学校が独自に民間システムを利用して、PTA会費を学校徴収金とあわせて収納する事例もあります。
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教材やPTA会費のキャッシュレス決済導入の事例
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ユーザー名:@zenp_alljapan https://x.com/zenp_alljapan ≫
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