PTA会費のキャッシュレス化について考えてみよう!
PTA会費のキャッシュレス化
PTA会費集金
集金方法を検討しましょう!
PTA会費集金の方法には、手集金、口座引き落としの他にも、キャッシュレスシステム導入などいくつかの方法があり、各PTAの判断で、集金事務負担の軽減に取り組まれていることと思います。
学校給食費などの公会計化の流れが進む中で、自治体によって対応は異なりますが、学校徴収金とあわせてのPTA会費の徴収が難しくなるケースも多くあります。
本来、PTAは学校とは別個の独立した団体であり、従来から指摘のある学校後援会的な性格から脱皮し、望ましいPTA像を確立し、事務的にも独立した団体として活動することが期待されています。
- まず、自治体や学校との連携ができないか検討
- 導入開始から決済日までの期間は余裕をみて
サービスにより異なりますが、最低1ヶ月以上 - PTA名義の銀行口座は必須(団体名+会長名義口座)
- 決済データ授受にインターネット環境は必須
PTA会費集金の方法
手集金
保護者が現金手渡し
保護者が児童を送り迎えするスタイルの保育園や幼稚園ではまだこの方法も集金封筒
封筒を学校で配布してもらって教職員と児童や生徒を経由して受け渡し。PTAの集金係が校門前や教室前で回収したりする学校もあれば、教職員が仲介するところも。
- 児童や生徒を介しての集金問題や、現金を計算するなど煩雑な作業が発生
- 未納者チェック、督促などの手間が発生
PTA口座へ振り込み
- 保護者が会費をPTAの銀行や郵便局の口座に振り込むスタイル
- 入金確認、未納者チェック、督促などの手間が発生
学校による口座引き落とし
- 学校への学校教材費などと一緒に校納金として、保護者口座より学校が引き落とし
- 保護者もPTAも手軽であるが、入会意思確認や個人情報保護の事前対応は必須
- PTA業務の一部を学校に委任することになるため業務委任契約書も必要
PTAによる口座引き落とし
- 決済代行業者を利用する場合は、指定フォーマットにあわせてデータを作成する必要あり
- 保護者からの口座振替依頼書の収集業務が発生する
- PTAが負担する費用としては、利用料+決済手数料が一般的
- 入金確認、未納者チェック、督促などの手間が発生
コンビニ決済
- 決済代行業者を利用する場合は、指定フォーマットにあわせてデータを作成する必要あり
- 利用できない保護者に向けた別の方法の準備も必要
- PTAが負担する費用としては、利用料+決済手数料が一般的
- 入金の確認や未納者のチェック、督促などの手間が発生
- 指定の払込票のへの印刷などが必要
クレジットや決済アプリ
- 決済代行業者を利用する場合は、指定フォーマットにあわせてデータを作成する必要あり
- 利用できない保護者に向けた別の方法の準備も必要
- PTAが負担する費用としては、利用料+決済手数料が一般的
- 入金の確認や未納者のチェック、督促などの手間が発生
学校給食費等公会計化にあわせた決済システム
一部の自治体では、学校給食費等の公会計化にとあわせて、PTA会費を教材費などの学校徴収金とあわせて、自治体が収納するシステムが導入されています。また、自治体とは別に、公立小学校が独自に民間システムを利用してPTA会費を学校徴収金とあわせて収納する事例もあります。PTA会費のキャッシュレス化検討の段階で、自治体や学校との連携した取り組みができないかを検討されることをお勧めします。
PTA会費について
PTAで利用しやすい会費決済サービス
PTA会費のキャッシュレス化
キャッシュレス決済の現状
口座振替とペイジー口座振替
決済代行業者を利用する場合の一般的なサービス事例です。口座振替サービス
金融機関※から、自動で引き落としが可能なサービスです。決済代行業者から提供される専用ウェブサイトを使って、会員の方に請求が行えます。
また、回収金額や回収結果、各種手数料などの請求・回収情報を確認も可能です。
PTA側の負担として、PTA会員の皆様から口座振替依頼書を提出をお願い、取りまとめの上、決済代行業者に提出する必要があります。
- 対応可能な金融機関は、決済代行業者により異なるので注意が必要です。
ペイジー口座振替サービス
PTA会員の皆様がご自身のキャッシュカードを「Pay-easy対応端末」で読み取り、暗証番号を入力することで、口座振替の登録手続きをおこなえるサービスです。
キャッシュカードをスキャンし暗証番号を入力後、その場で口座振替の登録受付の結果が分かります。
紙の口座振替依頼書の不備を減らすことができます。
口座振替依頼書を取得する手間がないので、集金事務に関する負担軽減につながります。
口座登録の手続きがペーパーレスで完了します。
知っておくべきこと
手数料負担
手数料は、初期費用、利用料金のほか、決済件数や決済金額比例するコストもあります。また、決済代行会社や決済方法により仕組みが異なりますので、PTA会費の額や会員数にあわせて手数料を考える必要があります。初期費用 | 導入時に必要になる費用 | |
利用料金 | 0円〜30,000円/年間 ※月額制で利用月のみ支払や年間制などもあり | |
決 済 手 数 料 |
口座振替 | 150円〜/件 |
コンビニ払込 | 130円〜/件 + 払込用紙郵送料/件 ※払込用紙や封筒代金が必要な場合もあり | |
カード決済 | 決済金額の3.5%〜6% ※決済成功手数料100円〜/件が別途の場合もあり | |
その他 | PTAへの振込手数料、収入印紙(課税額を超える場合のみ) |
- 表内の金額や料率は目安としての数値です。決済代行会社によって大きく異なる場合があります。
決済データの作成と管理
決済代行会社を利用する場合、PTA会員毎に金額を設定したデータが必要です。決済代行会社のウェブサイトで、データ入力、またはExcelなどで作成したデータをCSVでインポートなどが一般的です。
会社によっては、専用ソフトが提供されてデータを作成、送信する場合などもあります。
入金消し込み作業
PTA口座への振込では、会員情報と入金履歴を突き合わせて、会費と実際の入金額の確認が必要です。ご家族など会員本人名義以外の振り込みの場合は、確認にさらに手間が生ずる可能性あります。
未払い者への督促
会費が期日までに入金されなかった場合は、文書や電話などで督促が必要となります。また、再度、請求データを準備する必要もあります。 決済代行会社によっては、LINEなどの事前登録があれば、自動で督促を行うシステムもあります。
コンビニ払込票
コンビニ払込票の利用は、現金はもちろん様々な決済方法が利用できるので大変便利ですが、会員別の情報があるため、払込票は一枚一枚異なるものです。
そのため、なくしたので再発行などの場合には一手間かかります。手数料が発生する場合もあります。
払込票を会員の皆様にお届けるには、決済代行会社に払込票の作成を依頼し会員宛に送付を依頼する方法や、PTAで払込票を印刷し児童・生徒経由で配布するなどの方法があります。
印刷にあたっては、専用用紙の購入や利用可能なプリンタの条件がある場合が一般的です。
キャッシュレス決済のフロー
口座振替による集金
- PTAから会員の皆様に口座振替依頼書の提出を依頼
- PTAがとりまとめた口座振替依頼書を決済代行会社へ送付
- 決済代行会社が口座振替依頼書を利用して、各金融機関へ口座確認を実施
- PTAから会員の皆様に口座振替のご案内(会費額と日付)を実施
- 各会員の皆様が金融機関へ会費を預け入れ
- PTAから決済代行会社へ請求データをへ提出※
- 決済代行会社が、金融機関へ口座振替依頼を実施
- 金融機関が口座振替完了分を決済代行会社へ入金
- 決済代行会社がPTAへ振替結果データを報告
- 手数料等を差し引いた回収金を決済代行会社がPTAへ入金
- 振替結果データに基づき口座振替未了分の督促対応や再請求データの提出
- 決済代行会社が提供するウェブサイトから入力する場合もあります。
コンビニ払込票による集金
- 決済代行会社が提供するウェブサイトに請求データ入力
- 入力した請求データを払込票(専用用紙)に印刷
- 印刷した払込票を会員の皆様に配布
- 会員の皆様がコンビニエンスストアでお支払
- コンビニエンスストアが支払完了分を決済代行会社へ入金
- 決済代行会社がPTAへ入金結果データを報告
- 手数料等を差し引いた回収金を決済代行会社がPTAへ入金
- 入金結果データに基づき口座振替未了分の督促対応や再請求データの提出
- PTAから決済代行会社へ請求データをへ提出※
- 決済代行会社から会員の皆様にコンビニ払込票を発送
- 会員の皆様がコンビニエンスストアでお支払
- コンビニエンスストアが支払完了分を決済代行会社へ入金
- 決済代行会社がPTAへ入金結果データを報告
- 手数料等を差し引いた回収金を決済代行会社がPTAへ入金
- 入金結果データに基づき口座振替未了分の督促対応や再請求データの提出
- 決済代行会社が提供するウェブサイトから入力する場合もあります。
決済代行会社(事例)
月額パンダ
対象件数 | 100件 | 500件 | ||
---|---|---|---|---|
会費金額 | 3,000円 | 5,000円 | 3,000円 | 5,000円 |
決済手数料 | 10,500円 | 17,500円 | 52,500円 | 87,500円 |
決済成功手数料 | 10,000円 | 10,000円 | 50,000円 | 50,000円 |
手数料等合計 | 20,500円 | 27,500円 | 102,500円 | 137,500円 |
手数料等単価 | 205円/件 | 275円/件 | 205円/件 | 275円/件 |
PTA向けプランとしして、3.5%→3.4%のプランがあります。
決済手数料:売上の3.4%+決済成功手数料100円/1件全国の幼小中高全てのPTA団体でご利用いただけます。
Piita
対象件数 | 100件 | 500件 | ||
---|---|---|---|---|
会費金額 | 3,000円 | 5,000円 | 3,000円 | 5,000円 |
年間費用 | 9,800円 | 9,800円 | 9,800円 | 9,800円 |
決済手数料 | 18,000円 | 30,000円 | 90,000円 | 150,000円 |
手数料等合計 | 27,800円 | 39,800円 | 99,800円 | 159,800円 |
手数料等単価 | 278円/件 | 398円/件 | 199.6円/件 | 319.6円/件 |
学校給食費等公会計化にあわせた対応
自治体システムで会費を徴収
一部の自治体では、学校給食費等の公会計化にとあわせて、PTA会費を教材費などの学校徴収金とあわせて、自治体が収納するシステムが導入されています。勝央町では、2022年6月1日から、学校給食費の公会計化を実現、小・中学校3校の児童生徒教職員等約1100人分の学校給食費をはじめ学校徴収金が、教職員の手を離れ一括請求、一括支払できることになりました。徴収対象は、学校給食費のほか、教材費やPTA会費をはじめとする学校徴収金となっています。
保護者側にとっては、口座振替やクレジットカード払い等で多様な決済方法が選択できる点はメリットが大きいといえます。また、学校側にとっては、入金の収納先は、給食費は自治体へ、教材費・PTA会費は学校へなど指定口座に振り分け管理されるので、事務作業が大幅に軽減される仕組みとなっています。