人口動態、労働意識、社会の変化、技術革新
時代の変遷に伴うPTAの課題
人口動態から見る環境変化
総人口の推移
日本の総人口は、2008年の1億2,808万人をピークに、減少に転じています。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2048年に9,913万人と1億人を割り込み、2060年には8,674万人まで減少すると見込まれています。
今後100年間で100年前(明治時代後半)の水準に戻っていくと予測され、この変化は、千年単位でみても類を見ない、極めて急激な減少となっています。
2023年12月20日公表された政府統計によると、2023年7月の総人口は1億2144万1千人で、前年に比べ82万2千人(-0.67%)の減少となり、12年連続で減少しています。
自然増減は、73万1千人の減少で、16年連続の自然減少となり、減少幅は拡大しています。
社会増減*は、日本人・外国人の別にみると、日本人は1万6千人の減少で、2年連続の社会減少となっています。
外国人は19万1千人の増加で、2年ぶりの社会増加となっています。
- 社会増減とは、地方自治体や地域ブロック単位の人口においては、住民の転入数と転出数の差を表していますが、総人口においては、外国人と日本人の移動の差によるものを表しています。
総人口の長期的推移
資料出所:国土審議会政策部会長期展望委員会 国土の長期展望 中間とりまとめ 概要(2011年2月21日)
保護者と子ども共に人口減少が続く
日本の総人口は、2050年には9,515万人となり、約3,300万人(約25.5%)減少します。一方で、65歳以上の高齢人口が約1,200万人増加するのに対し、15〜64歳の生産年齢人口は約3,500万人、14歳以下の若年人口は約900万人減少し、高齢化率は約20%から約40%に上昇すると予測されています。
14歳以下の若年人口(子どもの数)
若年人口は、過去からの推移をみると、ピークは1954年の2,989万人、1987年には2,500万人を割り、1996年には2,000万人を下回り、減少が続いています。
総務省の人口推計では、2023年の若年人口は、前年より30万8千人少ない1,428万1千人となっており、1954年のピーク時から見ると、ほぼ半減したことになります。
15〜64歳の生産年齢人口
ピークの1995年には、生産年齢人口が8,716万人と総人口の69.5%を占めていましたが、総務省の人口推計によると、2023年は7,401万5千人と、総人口に占める割合は60.9%まで低下しています。
15〜64歳の世代は、労働の中核的な担い手として経済に活力を生み出す一方、社会保障を支える存在です。
今後も生産活動を持続していくには、人工知能(AI)やロボットなどの活用はもちろんですが、女性や高齢者の社会進出がより促される状況になると考えます。
総人口の推移(年齢3区分別)
資料出所:国土審議会政策部会長期展望委員会 国土の長期展望 中間とりまとめ 概要(2011年2月21日)
夫婦と子世帯は少数派に、単独世帯が約4割へ
これまで主流であった「夫婦と子」からなる世帯は、2050年には少数派となり、単独世帯が約4割を占め主流となり、また、単独世帯のうち高齢者単独世帯の割合が5割を超えると予測されています。
PTAとして、協働し合う三者(学校、保護者、地域)の一つである、「地域」の環境も変化してます。
活動を持続していくには、人工知能(AI)やロボットなどの活用はもちろんですが、女性や高齢者の社会進出がより促される状況になると考えます。
世帯類型別世帯数の推移
資料出所:国土審議会政策部会長期展望委員会 国土の長期展望 中間とりまとめ 概要(2011年2月21日)
ひとり親世帯の増加
子どものいる世帯は徐々に減少していますが、ひとり親世帯は1993年から2003年までの10年間に94.7万世帯から139.9万世帯へと約5割増加した後、ほぼ同水準で推移しています。
ひとり親世帯は増加する傾向にあり、1983年から2011年の約30年間で、母子世帯数は約1.7倍に、父子世帯数は約1.3倍に増加しています。また、ひとり親世帯の多くは母子世帯であり、1983年以降、母子世帯の割合が8割以上で推移しています。
厚生労働省の2021年度全国ひとり親世帯等調査によると、ひとり親家庭数134.4万世帯のうち、母子世帯数は、119.5万世帯、父子世帯数は14.9万世帯となり、平均年間収入(母又は父自身の収入)は、母子世帯が272万円、父子世帯が518万円となっています。
母子世帯数及び父子世帯数の推移
労働意識から見る環境変化
女性の就業率は増加化が続き、70.6%に
就業者数の推移(左図)
就業者数は,2020年には女性2,968万人,男性3,709万人となっています。
男女別に就業者数の増減を見ると、生産人口である15~64歳の男性は2008年以降減少が続いており、2018年は一時増加に転じましたが、2019年以降再び減少しています。
15~64歳の女性は2013年以降増加していたが、令和22020年は減少した。また、65歳以上については,女性は2003年以降,男性は2012年以降増加が続いています。
就業率の推移(右図)
就業率は,近年男女とも上昇していたが,2020年は低下し、15~64歳の女性は70.6%、子育て世代が多い25~44歳の女性は77.4%、15~64歳の男性は83.8%となっています。就業者数及び就業率の推移
女性30代前後の労働力率 落ち込みは解消へ
女性の年齢階級別労働力率について1982年からの変化を見ると、1982年は25~29歳(51.0%)及び30~34歳(49.5%)を底とするM字カーブを描いています。
2022年では25~29歳が87.7%、30~34歳が80.6%と上昇しており、グラフ全体の形はM字型から先進諸国で見られる台形に近づきつつあり、25~34歳の時期も女性が労働力として活躍する時代となっています。
女性の年齢階級別労働力人口比率の推移
- 労働力人口比率は、「労働力人口(就業者+完全失業者)」/「15歳以上人口」×100。
子育て世代の労働力率を見ると、おおむね、男性95%、女性80%となっている。
男女別・年齢階級別労働力率の推移
資料出所:総務省統計局「労働力調査(基本集計)」をもとに厚生労働省政策統括官付政策統括室にて作成
正規・非正規に関わらず女性労働者数が増加
非正規雇用労働者数は、2009年にはリーマンショック、2020年には感染症の拡大による景気減退の影響から減少がみられたものの、女性や高齢者を中心に労働参加が進む中、長期的には増加傾向にあります。正規雇用労働者数についても、2015年以降は増加傾向で推移しています。
正規雇用労働者数は、男性では感染拡大の2020年以降は横ばいとなっていますが、女性については感染拡大の影響を受けた2020年も含め、堅調に増加傾向を維持しています。
女性については、正規、非正規に関わらず労働者数は増加傾向で推移し、2022年度では、正規雇用1,432万人、非正規雇用1,249万、正規と非正規の比率は、53.4%:46.6%となっています。
雇用形態別にみた雇用者数の推移
資料出所:総務省統計局「労働力調査(基本集計)」をもとに厚生労働省政策統括官付政策統括室にて作成
- 「非正規雇用労働者」は、労働力調査において「非正規の職員・従業員」と表記されているものであり、2008年以前の数値は「パート・アルバイト」「労働者派遣事業所の派遣社員」「契約社員・嘱託」「その他」の合計、2009年以降は、新たにこの項目を設けて集計した値である点に留意が必要。
- 正規雇用労働者、非正規雇用労働者の2011年の値は、東日本大震災の影響により全国集計結果が存在しないため、補完推計値(2015年国勢調査基準)を使用している。
- 雇用労働者数の数値には、役員の数は含まれていない。
非正規雇用労働者の割合は、男性では65歳以上、女性では55歳以上の年齢層で上昇傾向で推移しています。
年齢階級別・雇用形態別にみた雇用者割合の推移
資料出所:総務省統計局「労働力調査(基本集計)」をもとに厚生労働省政策統括官付政策統括室にて作成
- 「雇用者割合」とは、各年齢階級の人口に占める雇用者の割合をいう。
- 2013〜201年までの割合は、2015年国勢調査基準のベンチマーク人口に基づいた数値。2018〜2021年までの割合は、2020年国勢調査基準のベンチマーク人口に基づいた割合。
子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい
「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい(以下、継続)」と考える男女の割合はどの年齢階級でも増加傾向にあり、特に女性の方がそのように考える割合が大きい。
また、女性の中でも年齢階級が高い方がそのように考える傾向があり、2019年時点では、20〜29歳の57.7%、30〜39歳の68.4%、40〜49歳の73.7%が「継続」としています。
さらに、2000年時点で20〜29歳の30.3%、2009年時点で30〜39歳の47.0%、2019〜年時点で40~49歳の73.7%が「継続」と回答しており、同じ世代でも、年齢が上がるにつれて「継続」と考える傾向が強くなると考えられます。
逆に、「子どもが大きくなったら再び職業を持つ方がよい」と考える割合は、どの年齢階級でも減少傾向です。
2022年の調査においても、20〜29歳の女性の約6割、30~49歳の女性の約7割が「継続」と回答しています。
年代別女性の就業継続に関する意識の変化
女性が職業を持つことに対する意識(2022年)
- 質問文は「一般的に女性が職業を持つことについて、あなたはどうお考えですか」。2019年以前の選択肢は「女性は職業を持たない方がよい」「結婚するまでは職業を持つ方がよい」「子どもができるまでは、職業を持つ方がよい」「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」「子どもができたら職業をやめ、大きくなったら再び職業を持つ方が良い」「その他」「わからない」。2022年調査から、調査方法が個別面接聴取法から郵送法に変更となり、選択肢も一部変更となっているため、過去の調査結果との比較はできない。
社会の変化から見る環境変化
子どもを取り巻く家族環境の変化
1985年と2020年を比べると、「夫婦と子ども」からなる世帯は、40.0%から25.0%に、「3世代」からなる世帯も、19.2%から7.7%に減り、「ひとり親と子ども」は、6.3%から9.0%に増えるなど、子どもを取り巻く家族環境が大きく変わってきています。家族の姿の変化
- 一般世帯に占める比率。施設等に入っている人は含まれない。「3世代等」は、親族のみの世帯のうちの核家族以外の世帯と、非親族を含む世帯の合算
- 「子」とは親族内の最も若い「夫婦」からみた「子」にあたる続柄の世帯員であり、成人を含む。
共働き世帯が73.4%に
1985年と2022年を比べると、「男性雇用者と無業の妻*から成る世帯」936万世帯から430万世帯に減少し、「雇用者の共働き世帯*」は、430万世帯から1,191万世帯に増え、共働き世帯が、43.4%から73.4%と主流となりつつあります。- 妻が64歳以下の世帯
共働き世帯数と専業主婦世帯数の推移
- 1985年から2001年までは総務庁「労働力調査特別調査」(各年2月)、2002年以降は総務省「労働力調査(詳細集計)」より作成。「労働力調査特別調査」と「労働力調査(詳細集計)」とでは、 調査方法、調査月等が相違することから、時系列比較には注意を要する。
- 「男性雇用者と無業の妻から成る世帯」とは、2017年までは、夫が非農林業雇用者で、妻が非就業者(非労働力人口及び完全失業者)かつ妻が64歳以下世帯。2018年以降は、就業状態の分類区分の変更に伴い、夫が非農林業雇用者で、妻が非就業者(非労働力人口及び失業者)かつ妻が64歳以下の世帯。
- 「雇用者の共働き世帯」とは、夫婦ともに非農林業雇用者(非正規の職員・従業員を含む)かつ妻が64歳以下の世帯。
- 2010年及び2011年の値(白抜き表示)は、岩手県、宮城県及び福島県を除く全国の結果。
- 労働力調査では2022年1月分結果から算出の基礎となるベンチマーク人口を2020年国勢調査結果を基準とする推計人口に切り替えた。当グラフでは、過去数値について新基準切り替え以前の既公表値を使用している
学校現場から見る環境変化
学校・教師が担う業務に係る3分類
基本的には学校以外が担うぺき業務
- 登下校に関する対応
- 放課後から夜間などにおける見回り、児童生徒が補導された時の対応
- 学校徴収金の徴収・管理
- 地域ボランティアとの連絡調整
学校における働き方改革
技術革新から見る環境変化
インターネットの普及
1990年代から2000年にかけて、情報通信技術が急速に発展し、いわゆる情報化が大きく進み、2003年には、家庭向け光回線が登場しました。インターネットの普及により、大量の情報が瞬時に入手できる環境が整備され、携帯電話は、今や生活に欠かせない通信手段となるなど、情報化は産業社会のみならず家庭や個人のライフスタイルにも大きな変化をもたらし、さらには、人々の働き方にも大きな変化をもたらしています。
携帯電話、インターネット普及率の推移
- 企業の1997年は、従業者 300人以上の企業の数値。
- 世帯の2006年のみ質問方法が異なるため厳密には接続しない。
デジタル技術の利用
私たちの生活には、デジタル技術は必須のもので、スマホは今や生活必需品といっても過言ではないでしょう。
しかし、ライフスタイルに大きな変化をもたらしたこれらの技術は古くから存在していたのではなく、私たちが当たり前に利用している技術の多くは、2000年以降に開発・整備されたものです。
振り返ると、2000年は、校内でのデジタル利用に関する一つの節目となっいます。「IT革命」という言葉は、2000年6月に政府文書で初めて用いられ、同年の「ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞に選ばれています。
2000年以降の代表的なデジタル利用の変化を見てみます。
カメラがデジタル化
- 主流はフィルム(銀塩)、レンズ付きフィルム「写ルンです」などの使い捨てカメラ
- 内蔵型カメラ付きの携帯電話の登場、撮影画像を送信できるサービス「写メール」が急速に普及
- 2003年には、出荷台数においてデジタルカメラがフィルムカメラ超え
テレビは地デジへ
- 2001年に電波法が改正・施行され、2003年12月から関東・近畿・中京圏で地上デジタル放送が開始
- 2006年には、携帯電話やカーナビなどで地上デジタル放送を受信できる「ワンセグ」が開始
- 2012年3月末で、アナログ放送から地デジに完全移行
音楽はCDからサブスクへ
- 2000年代の初頭、音楽ソフト市場では大半がCD利用
- 2000年代中頃から、音楽データのダウンロードによる販売が開始
- 2022年の国内音楽市場売上は、CDなどが1,349億円、サブスクなどの音楽配信が1,050億円
- 定額制音楽配信サービス利用者数は2022年末に2,770万人
環境変化のまとめ
人口動態
保護者と子ども共に人口減少が続く
- 日本の総人口は、2008年の1億2,808万人をピークに、減少
- 2048年に9,913万人と1億人を割り込み、2060年には8,674万人まで減少
- 2023年の14歳以下の若年人口は、1,428万人となっており、1954年のピーク時から、ほぼ半減。
夫婦と子世帯は少数派に、単独世帯が約4割へ
- 2050年には「夫婦と子」からなる世帯は少数派、単独世帯が約4割を占め主流に
ひとり親世帯の増加
- 1993年からの10年間で94.7万世帯から2139.9万世帯へと約5割増加後、ほぼ同水準
- ひとり親世帯のうち母子世帯の割合は、1983年以降8割以上
労働意識
女性の就業率は増加化
- 女性の就業率は、15~64歳70.6%、子育て世代が多い25~44歳は77.4%
- 15~64歳の男性は83.8%
女性30代前後の労働力率落ち込みは解消へ
- 1982年は25~29歳が51.0%、30~34歳が49.5%、2022年は25~29歳が87.7%、30~34歳が80.6%
正規・非正規に関わらず女性労働者数が増加傾向
- 2022年の女性労働者数は、正規雇用1,432万人、非正規雇用1,249万、正規と非正規の比率は、53.4%:46.6%
子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい
- 「職業を続ける方がよい」と考える男女の割合はどの年齢階級でも増加傾向にあり、特に女性の方がそのように考える割合が大きい。
- 時系列の比較では、同じ世代でも、年齢が上がるにつれて「職業を続ける方がよい」と考える傾向
社会の変化
子どもを取り巻く家族環境の変化
- 1985年と2020年を比べると、夫婦と子どもからなる世帯は、40.0%から25.0%に、3世代からなる世帯も、19.2%から7.7%に減少
共働き世帯が73.4%に
- 1985年と2022年を比べると、共働き世帯は、430万世帯(43.4%)から1,191万世帯(73.4%)に増加
技術革新
環境変化から見たPTAの課題
組織の運営
これからのPTA組織の運営には「できる人が、できる時に、できる事を、集まった人数で」を活動の基本とすることが必要です。
また、組織として、より一層の活動の可視化、活動の柔軟性、多様性を持った組織運営も求められています。
PTA活動の担い手である、保護者の労働環境や労働意識、家族の在り方が大きく変化しています。また、人口減少傾向が続き、子どもも保護者の数も少なくなりつつある中で、PTAだけでなく、社会全体として人的資源の有効活用が重要な課題となっています。
私たちの生活は、2000年以降だけでも、法律改正や国民意識の変化、社会環境、技術革新など様々な変化があります。今後も経済や国際情勢、人工知能(AI)など新技術による変化は続きます。
社会が変化し、技術が進化し、ヒト・モノ・サービスのあり方が変化していく過程で、私たち自身も進化していくことが求められているのかもしれません。
従来通りのPTA運営ではなく、ICTの積極的な利用、ボランティア制度の導入、事業の見直しなど柔軟な対応が必要になっています。
PTA運営の変革にあたって、重要な点は、減らす事だけではなく、コミュニケーションや学びの機会を維持できる形を考える事だと思います。
もちろん、新しい取り組みや事業を始めることも選択肢です。
なぜ、前例踏襲ではいけないのか問いや、デジタル化反対の意見などには、前段の記述にあるような様々な環境の変化を丁寧に説明し、理解を得て、変革への賛同者になっていただけるような対応も必要だと思います。
コンプライアンス(法令遵守)
法律の改正や、PTAの在り方への理解が進む中、子どものためにと良い理念を持っていたとしても、コンプライアンス上問題のある運営では、PTAの存続は難しいものがあります。
コンプライアンスとは、狭い意味では、法令遵守ですが、法令だけにとどまらず、社会規範やルールまで含めて遵守しながら、PTA活動を行っていくことが求められています。v
- PTA任意加入の説明、PTA加入の意思確認
- 個人情報の適切な取り扱い
- 学校への寄付や寄贈の適切な手続き
- 活動の強制、免除理由の開示強要
アカウンタビリティ(説明責任)
学校、全児童・生徒、保護者は、直接的&間接的な利害関係者で、いわゆるはステークスホルダーともいえます。
PTAは、任意の社会教育団体ですが、公共施設を利用し、全ての子どもたちを対象とした事業を行っているため、関係者である学校や、全ての保護者に対して、事業の目的や内容、会費の使途などについての説明責任が求められています。
また、地域との連携がある場合には、地域に対する対応も必要となります。
社会全体で考えると、職業観・家庭観が大きく変化する中、全ての人が希望に応じて、家庭でも仕事でも活躍できる社会への変革が必要とされています。
新しい動きや意識の変化を認識し、制度・慣行を今の時代に合ったものに変え、新しい発想、新しい叡智を取り入れ、全ての人が活躍できる社会へ転換して行く先に、社会として、国家としての更なる成長があると考えます。
PTA活動においても、ほぼ同じような事が当てはまるのではないでしょうか。
70年あまり中で、PTAは過去にも何度か変革の必要性を問われてきました。過去の変革は、その度に、国の審議会で協議し、各都道府県に目的や規約の改変など通知を出してきたいわゆる上部からの改革が多かったと思います。
近年の動きは、今までとは異なり、単位PTAが各保護者、学校、地域の実情を踏まえ、時代にあった活動へと進化させる自発的な取り組みが各地で始まっています。