PTAの必要性と活動の目的

PTAの必要性と活動の目的

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PTA活動のあり方、活動目的の再確認

PTAの必要性と活動の目的

PTAの必要性と活動の目的
PTAは、私たちの子どものために、保護者の意見を学校運営に反映し、学校の活動を支援します。また、PTA活動を通して、保護者同士がつながり、学びあい、保護者としての成長を実感することができます。
PTA活動では、保護者と教職員が信頼し協力して、教育の責任を分担し、対等な関係をつくり、教育課題を共有し、解決に向けて取り組む必要があります。
以下は、各PTA連合会からの情報です。

PTA活動の目的

目的について

PTA(Parent Teacher Association 父母と先生の会)とは、幼児・児童・生徒の健全な成長を図ることを目的とした、どの機関にも属さない独立した組織です。

この目的のもとに保護者と教職員とが協力して、学校・園および家庭における教育に関して理解を深め、その振興に努めます。
さらに、幼児・児童・生徒の学校・園外における生活の指導、地域における教育環境の改善・充実を図るため、会員相互の研修その他必要な活動を行います。

社会教育審議会報告では

PTAの目的や性格は1967年(昭和42年)の社会教育審議会報告「父母と先生の会(PTA)のあり方」に記載されています。

「児童生徒の健全な成長をはかることを目的とし、親と教師とが協力して、学校および家庭における教育に関し、理解を深め、その教育の振興につとめ、さらに、児童生徒の校外における生活の指導、地域における教育環境の改善、充実をはかるため会員相互の学習その他必要な活動を行なう」とあります。

PTAの理念は、「家庭」「学校」「社会」の三者が協働し合うための活動です。
「PTAなど必要ない」と声のあがる現在、全国PTA連絡協議会では、

今の社会情勢にあったPTAの存在意義を改めて問い直し、保護者と学校現場の協働の形を、活動を担うPTAの皆様と一緒に考えていきたいと思います。

子ども健全な成長をはかるために

PTA PTAは、私たちの子どものために、保護者の意見を学校運営に反映し、学校の活動を支援します。
また、PTA活動を通して、保護者同士がつながり、学びあい、保護者としての成長を実感することができます。

保護者と教職員、地域で

  • 教育の責任を分担し、対等な関係をつくる
  • 教育課題を共有し、解決に向けて取り組む
  • 学びあうことで、保護者としての成長を実感する

保護者と教職員で

学校教育・家庭教育や、子どもの成長・発達について学ぶ

保護者と教職員、保護者同士、地域で

コミュニティとしての交流をはかる

保護者と教職員の信頼関係

PTA活動においては、保護者と教職員が信頼し協力して、教育の責任を分担し、対等な関係をつくり、教育課題を共有し、解決に向けて取り組む必要があります。

保護者と教職員の信頼関係の構築は、目的としないまでも、PTA活動に必須の要素です。
保護者と教職員の信頼関係については、専門家による以下の分類があります。
PTA活動では、まず「関係的信頼」を作ることが必要だと考えます。

保護者と教職員の信頼関係

以下は、学校における子ども・教員・保護者・地域住民等の「つながり」を、質的・量的調査によって解き明かす事を目的に書かれている、露口健司編著による『「つながり」を深め子どもの成長を促す教育学』(2016年)によるものです。

第8章の「信頼を構築する学級・学校の経営戦略」で、信頼関係の概念を以下の3つに分類しています。

本質的信頼 Organic Trust

教員の社会的地位が高く、保護者による教師の専門性への畏敬の念が強い状況下において成立するものであり、教育は専門家である教師に任せ、保護者は口出しすべきではないとする他者依存性の強い信頼関係

契約的信頼 Contractual Trust

保護者の期待する委託内容を、学校が履行することで成立する信頼関係
この信頼概念にしたがえば、保護者の位置づけは、教員にとっての顧客であり、学校選択の権利をもち学校運営や授業を評価する主体

関係的信頼 Relational Trust

教員と保護者が共通の目標に向けて、互いに期待感を持つとともに、協力的態度で接していく信頼関係

本書では、子ども・保護者・教員・地域住民等が織りなす関係を分類、測定することで、学校を舞台にした「つながり」を突き止め、より「つながり」を強めるための学校経営の手法ならびに制度・政策のあり方などを提言しています。

活動を考える

活動目的の再確認

PTAは、目的に賛同して入会した会員によって組織される任意加入の団体です。
活動の目的を深く理解し、共有することが重要です。
PTA規約の「目的」の項には、「児童・生徒の健全な成長をはかることを目的とする」といったことが謳われていると思います。

PTAは単純に「学校のお手伝い」を目的とする団体ではありません。
「児童・生徒の健全な成長をはかる」ために何をするのか。
PTA本来の意義は、「子どもたちのために保護者と学校が話し合う場」であり、その先に「教育課題の共有や解決」「学びと交流」「地域との関係」があります

保護者がボランティアとして、子どもたちのために何をすべきかの視点で「できる人が、できる時に、できる事を」というPTA活動の原点を考えましょう。

活動におけるポイント

可視化

活動の可視化

PTA活動が見えることで、活動の目的や意義が保護者に伝わり、活動へ共感が生まれ、つながると考えます。

見える化を進めるには、紙の利用だけでは、難しいと考えます。
タイムリーにかつコストをかけずに、きめ細かな発信や配信をしていくためには、ICT活用は必須と考えます。

活動の柔軟性

長く続けてきた活動なども、前例踏襲にこだわらず、活動方法などの見直しに取り組むべきです。
丁寧な話し合いの機会を持つことが前提ですが、多くの方が課題を共有し、解決策を共に検討することで、「できる人が、できる時に、できる事を」とのスタイルにふさわしい活動が、生まれてくる思います。

事業の廃止やアウトソーシングという選択肢の他に、「できる人たちだけで」とい事業のあり方もあります。

組織の多様性

組織の多様性とは、今まで、PTAにあまり縁のなかった方を含め、様々な保護者が活動に関われる組織づくりのことです。

具体的には、保護者がスポットで気軽に参加できる活動や、ICTを利用したタイムリーな運営などがあります。また、活動の意義や目的の見直し、新たな活動の開始なども、様々な人を呼び寄せるきっかけになります。

活動の柔軟性を目指す際には、効率性の重視だけではなく「続けたい人がいるかも」の視点も重要です。少数の方からでも必要とされる活動であれば、少ない協力者でも運営できる形式に変えていくなどの工夫も必要です。

Diversity

活動の柔軟性+組織の多様性

活動の効率化に向けては、活動中止や縮小、アウトソーシングも一つの手段です。
反面、活動があるからこそ存在しているコミュニティが持っている「つながり」や「ゆとり」を失うリスクも考えられます。

紙のベルマーク活動は、主流がウェブに変わりつつありますが、プリンターのトナーでポイントを集めている学校もあります。少数の方でも協力者がいるのであれば、活動のあり方を再定義して活動継続を検討してみることも必要です。

組織として、効率化と多様性のバランスを考え、時間をかけ活動の見直しを続けていく必要があります。

PTAの必要性

次代の社会を担う子どもたちが、たくましく心豊に成長するために、保護者と教職員、地域の連携は必要であり、保護者と教職員の組織は、大きな役割を担っていると考えます。
一方で、具体的な必要性の内容は、活動内容と表裏一体の部分もあり、地域の事情や活動の方針により、様々だと思います。
  • PTAのチーム力で学校運営や教育活動のサポート
  • PTA組織として子どもたちへの指導や成長サポート
  • PTA主催行事
  • 課題を共有や解決など教職員と保護者のコミュニケーション
  • 近隣他校との情報交換や連携した活動
  • 保護者、教職員、地域でコミュニティとしての交流
  • 地域の団体や機関等との連携や協力
  • 行政や学校に対するカウンターパート

保護者自身にとっては、

  • 他学年も含めた保護者同士のコミュニケーション
  • 家庭ではわからない学校での子どもの様子
  • 地域理解を深めるための活動
  • 学校教育の理解を深めるための活動
  • 現代的な課題についての学習機会
  • 地域と課題を共有することでの支え合い

PTA活動の内容

教育課題の共有

PTAは、子どもの教育という共通の関心で結びついた保護者と教職員で組織される団体です。

子どもたちのよりよい教育環境を目指し、学校・家庭・地域それぞれの教育課題を、共有するための話し合いの機会を持つことが最も基本的な活動です。

話し合いの機会を持つことで、教育の課題や学校の教育目標や内容についての理解を深めることは、子どもに安心感を与え、家庭での教育効果を高めることにつながります。

具体的な例

  • 授業参観への参加
  • 保護者懇談会などへの参加
  • 保護者・教職員アンケートの実施
  • Webフォームを利用した常設のご意見箱
  • PTAや行政主催のセミナーや研修会

教育課題の解決

様々な形での話し合いや意見集約の過程で、学校・家庭・地域における教育課題への共通認識が生まれます。
次のステップとして、共有された教育課題に対する解決策を話し合い、具体的な活動へとつなげていきます。

課題解決に向けた話し合いでは、見直しが必要な活動がでてくるかもしれません。
丁寧な話し合いの機会を持つことで「できる人が、できる時に、できる事を」のスタイルにふさわしいPTA活動が、生まれてくると思います。

具体的な例

  • 学校行事の人的支援
  • 保護者が学校の授業をサポートする学校支援ボランティア
  • 校外活動の付き添い
  • 部活動の指導
  • 花壇や図書館の整備
  • 通学路や地域の安全対策
  • 行政への要望
  • PTAは単純に「学校のお手伝い」を目的とする団体ではありませんが、学校行事を円滑に進めるために保護者がお手伝することは「学校の課題」の解決のためにできることの一つです。

学びと交流

PTAは学びや交流を行う団体であり、社会教育関係団体とされています。
学びや交流を行うことは、教育課題の共有と教育課題の解決の二つの側面があります。
学びや交流は、活動の目的である「保護者と教職員、地域で、教育の責任を分担」に必要な、学校・家庭・地域の「教育の課題」を共有する近道でもあり、保護者と教職員が共に学べる機会でもあります。

具体的には、子どもたちの健全な成長を図るため、講演やビデオ視聴、グループワークなどの学習・研修会を行ないます。テーマ例は、食育や喫煙、性教育、防犯・防災といった健康・安全・環境に関するもの、いじめなどの人権問題、情報メディア教育に関するものなどがあります。

保護者向けには、子どもの躾や接し方といった家庭教育に関するものに加え、学校側からは、学習指導要領や学校評議員制度、学校グランドデザインなど学校教育制度に関する情報があります

こうした学びと交流の機会により、PTA活動への意識が高まり、教職員と保護者、保護者同士のつながりが生まれ、参加者同士で意見交換ができると考えます。

具体的な例

  • PTAセミナーの企画・開催
  • 文化・スポーツサークル活動
  • PTA協議会や教育委員会などが主宰する講演会への参加
  • 子ども向けのイベントの開催
  • 地域行事への参加
  • おやじの会

地域との関係

学校があり、子どもたちが生活する「地域」は、PTA活動における重要なパートナーであり、PTAは、家庭・地域・学校を結ぶ架け橋としての役割も担うことができます。

保護者と教職員、地域で、教育の責任を分担していくためには、地域で生活する方々とも、子どもたちのよりよい教育のために連携し、信頼関係を築くことが重要です。

すでに、地域の皆様には、通学路の整備、安全確保、清掃美化運動、落書き除去、有害図書自動販売機、捨て看板の撤去、危険箇所マップ、あいさつ運動、子ども110番の家など、多くの協力をいただいています。
今後は、「コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)」や「地域学校協働活動」の設置も進められており、学校と保護者と地域の連携が これまで以上に重要になっています。

私たちは「家庭・地域・学校」のうち、PTAでは保護者として「家庭」の立場ですが、コミュニティでは「地域」の一員でもあります。将来は、地域の一員として、PTAのパートナーとしての役割を担います。

地域の皆様との連携、交流の機会を通じて、任意加入時代のPTA活動や、地域団体・地域行事のあり方などについて、積極的な話し合いの機会を持つことにより、家庭・地域・学校における共通の認識が得られるのではないでしょうか。

具体的な例

  • 地域行事への参加
  • 地域団体への参加
  • 子どもの安全確保、見守り
  • 防災面などでの連携

広報活動

PTA活動の可視化のために、PTAの日頃の活動を、会員に対して知らせる広報活動は重要です。
PTA活動が見えることで、活動の目的や意義が保護者に伝わり、活動へ共感が生まれ、つながると考えます。

PTAがもつ課題や目標、PTAならではの子育ての視点など独自の考えを発信するだけでなく、保護者に問題を提起し、考えてもらうことが大切です。学校の行事紹介にとどまらないように、楽しい中にも、PTA行事や家庭・地域・学校について考える内容を読者に提供し、魅力ある紙面づくりをしましょう。

具体的な広報内容

  • 活動報告であれば、活動の成果だけでなく、活動目的や意義などの説明
  • 意見交換会の実施時には、学校の考え方に加え、PTAとして対応
  • アンケート実施時には、集計結果だけでなく、学校やPTAの見解
  • 地域へPTA活動について発信し、連携への理解を説明
PTAの広報活動にあたっては、児童・生徒会新聞や学校だより等とは異なり、PTA活動の目的や意義を伝えることを常に意識する必要があります。タイムリーにかつコストをかけずに、きめ細かな発信や配信をしていくためには、ICT活用は必須と考えます。

具体的な例

  • PTA広報紙の発行
  • PTA便りの発行
  • ホームページの利用
  • SNSでの情報発信
  • メールやLINEでの情報配信

組織運営

時代

PTAは、子どもたちの健やかな成長を願って保護者と教職員が相互に協力して、共に学び、共に活動するために自ら組織する団体として、昭和22〜25年に全国の小学校・中学校・高校で結成されました。

PTAが発足以来「保護者と教職員が相携えて、自分の子ども、自分が受け持っている幼児・児童・生徒のために、明るい未来をひらいていく」という理想は変わっていませんが、具体的な運営や活動の面では、社会情勢の変化に対応して大きな変化が訪れています。

社会情勢に対応したPTA活動のアップデートは、見える化に始まり、方針の決定、企画・運営・評価など時間と労力がかかります。
一年で終わらないことも多々あり、長期間にわたる取り組みが必要です。

PTA改革に取り組まれている皆様の共通点は「PTA活動を変えていかなくてはいけない」という気持ちです。
PTA活動のあり方を変えるには、役員同士の横の連携、年度を越えた縦の連携、そして教職員との連携も必要です。共通認識のもとでの仲間づくり、チームとして取り組みが重要です。

教育課題の共有や解決、学びと交流、地域との関係、広報とPTA活動を支えているのは、PTA本部の皆様です。
その役割は多岐に渡り、組織の基盤整備と事業のマネジメントの二つの側面があります。

保護者と教職員の話し合いの場づくりや会員の意見の収集をもとに、課題の共有そして対策と「できる人が、できる時に、できる事を」踏まえ、会員のニーズにあった有意義な活動を作っていきましょう。

PTA改革は、新しいことを始めようということではなく、今までもあったPTAという組織のあり方を問い直し、「園児・児童・生徒の健全な成長をはかる」と共に「保護者と教員が本音のやり取り」ができる場を作り、実践していくことと考えます。

組織の基盤整備

  • PTA規約や細則のアップデート
  • 入退会手続き・会員管理
  • 個人情報の適切な取り扱い
  • 会費徴収
  • 予算の編成・執行・管理
  • 参加しやすい組織や会議体制
  • 総会・役員会・委員会など会議の開催
  • 事業の評価、引継

事業のマネジメント

  • 広報活動(情報発信としての活動報告や目的や意義を伝える広報)
  • 事業活動の計画、連絡や調整
  • 活動しやすい事業計画、参加意識の向上
  • 会員の話し合い、意見集約
  • 保護者会員と学校や教師会員との連携
  • 役員や委員など運営スタッフの選出

各地のPTA連合会の皆様からの情報

日々のPTA活動を担う都道府県協議会や市区町村連合会の皆様から運営ノウハウの提供をいただきました。 PTAを取り巻く環境は地域より様々です。また、時代に要請にあった運営方法も複数あるはずです。

他県ではどうなろだろう? どんな対応をしているのだろう?

全国PTA連絡協議会では、ご協力をいただいた後半部分の掲載内容について、各協議会や連合会の皆様が、時代にあったPTAのあり方について検討された結果の着地点であり、見解だと考えています。
PTA活動をより良くしたいと考えての提案ですが、各協議会や連合会に加入するPTAの皆様に、運営方法を強制しているものではないと考えます。

単位PTA、連合会ともに長期に渡り培われたそれぞれ文化がありますが、PTA活動を取り巻く環境は大きく変わってきました。
PTAの担い手である保護者たちが、自らの力でPTAの運営を変えていくことが理想的です。
PTAにより事情は様々ですが、できることから取り組むことで、より信頼されるPTAを目指しましょう。

当協議会では、本サイト内の掲載内容が、PTAの皆様が運営方針や活動内容について話し合うきっかけとなり、時代にあったPTAのあり方についての合意形成につながることを願っています。

奈良市PTA連合会

奈良市PTA連合会 奈良市PTA連合会 ≫ では、2020年4月の「PTA運営の手引き」で、以下のように述べています。

後援会的PTAの払拭

手引き

戦前には、学校への財政的援助や労務的援助を主たる目的とした父母会・保護者会・後援会などがありました。戦後、これらの組織がそのままPTAに移行したケースも多く、PTAの意義が十分に理解されないままに、後援会的性格をそのまま持っている面もみられます。

財政的に困窮していた戦後しばらくはその傾向が強かったのですが、その後のめざましい経済成長や、PTAの真の意義が問われていくにつれて、後援会的性格は徐々に薄れてきました。しかし、まだ完全に払拭できたわけではありません。

会員の一人ひとりがPTAの本来の目的をしっかりと把握し、子どもたちのすこやかな成長をはかるための諸活動を活性化することが大切です。

現在の奈良市のPTA活動

学級活動(学級PTA)会の基盤

PTA組織の基盤です。学級担任と保護者が、学校の教育方針や取り組み、学級の状況や課題、家庭での子どもたちの様子や子育てで心配な事などを話し合います。親として教師として、今の子どもたちにとって、何が問題なのか、何が必要なのか、何をしなくてはならないのかを考えます。学級代表はここで出た意見を代表委員会や運営委員会で報告します。

学習活動

子育てや子どもの教育に関して会員のためになる学習や自己啓発の機会を提供します。

活動例

教育講演会・人権学習・研修会・給食試食会・高校見学会など

広報活動

会員にPTAの活動内容や、運営状況、子育てに役立つ情報などをお知らせします。また、PTA広報紙には記録性の役割もあり、PTAの歴史を記録します

学校との連携・協力

子どもたちの学校生活や教育環境がより良いものになるため、学校運営や学校行事に関わるなど、学校と連携した活動を行います。

活動例

草引き・親子清掃・運動会のパトロール・学校運営協議会など

地域との連携・協力

保護者は地域住民の一人として、子どもの校外での生活指導、地域における教育環境の改善・充実を図ります。

活動例

登下校の見守り・危険箇所調べ・地域行事への参加や協力・地域教育協議会・少年指導協議会など

これからのPTA活動のあり方

本来PTAは「教師と保護者の話し合いの場、学びの場」です。
現在行われている活動は、その話し合いの中から子どもたちのために必要だと生まれてきた活動です。

近年、仕事を持つ会員が増え、平日の昼間の活動に参加することが難しい現状にあります。仕事を休めず活動できないからPTAに入らないという保護者も増えてきました。

PTA=活動と考える保護者が多い中、PTA本来の意義を理解してもらうことが重要です。最近では、委員会を廃止し、活動の部分はボランティアを募集するPTAが全国でも増えつつあります。

PTA=保護者と教師が子どもたちのために、話し合い、考え、学ぶ会だということをそれぞれが認識し、「できる人が、できる時に、できる事を」というPTA本来の活動に戻していきましょう。

PTAと学校の関係

公立学校は、子どもたちの教育を推進するために校長・教頭を中心として教職員がそれぞれに校務を分担し、組織化された公の教育機関です。当然、法的な制約を受け、「学校教育法」などの法律に基づいて運営されることになります。

一方、PTAは、子どもたちの幸せのために保護者と教職員が自主的に組織し運営する任意団体です。ですから、法的制約もなく、自ら作成する「規約(会則)」により、運営されることになります。
したがって、学校の教育活動とPTAの活動は、区別されなければならないものです。

また、保護者も学校教育を受けている子どもの保護者としての立場と、PTAの保護者会員としての立場は違いますし、教職員も学校教育に携わり校務を執行する教職員としての立場と、PTAの教職員会員としての立場は違います。

とかく、あいまいになりやすいものですが、区別すべきところは明確に区別しておかなければなりません。

学校への協力と学校の姿勢

PTAは、学校に対し協力的な体制が望まれます。学校とPTAが相反した考え方や行動をしていたのでは、子どものすこやかな成長と幸せを求めることはできません。

学校に協力するためには、まず、学校の教育活動がよく理解されていることが重要です。そのため、PTAは、その活動の中に学校の教育目標や教育内容、指導方針などを理解するための学習を組み入れていく必要があります。

一方、学校側は保護者の理解を得るために学校の考え方を示すとともに、保護者や地域社会の人々と積極的に連携していく教職員の姿勢が望まれます。

教職員と保護者が互いにそれぞれの立場を理解し合えるよう、話し合える場をできるだけ多くもって、信頼関係をつくりあげていくことが大切です。

Q&A

Q.
入会の案内をするときにPTAに入会するメリットとデメリットを聞かれます。
なんと答えればいいでしょうか?
また、入会しない人に対して、デメリットをどう伝えればいいですか?
A.

保護者と教師が子どもたちのことを考え学ぶ会であるPTAは、そもそもメリット、デメリットを考えて入会するような会ではありません。
なぜならば、PTAの目的は、その校園に通う子どもたちの健やかな成長で、それは全ての保護者と教師の願いでもあるからです。

子育ては一人ではできません。だから知恵と労力とお金を少しずつ出し合って、みんなで子どもたちを守り育てていこうというのがPTAです。
その活動を通して親として、大人として成長できることがそれぞれの子育てに繋がります。そのことをしっかりと理解していただくことが必要です。

活動に関しては、楽しかった・友達が増えた・情報量が増え子育てに役立った・仕事が休めなくて困った・休んだら陰口を言われた・人間関係がしんどかったなどその時、その人によって感じることは様々で、感じ方もそれぞれです。一概にメリット・デメリットは語れません。
退会する方にデメリットばかり並べる場合がありますが、本来任意の会であるPTAを辞めたからといって、子どもは差別されず支援されるのですから実質的なデメリットは何もないのです。

千葉市PTA連絡協議会

千葉市PTA連絡協議会 千葉市PTA連絡協議会 ≫ では、「PTAって何? なぜ必要なの?」で以下のように述べています。(2023年11月17日サイト確認)
  • 本資料は2023年に統合を控えた若葉区の大宮小学校PTA本部役員の皆さん(総務)が知恵を絞り、校内外に作成・配布した「PTAを考えよう!Vol1~3」の一部を抜粋、引用したものです。

PTAの必要性について

なぜ必要なの
もしも PTAがないとどうなるの?!
そうか だから 必要だったんだ・・・
保護者の負担は軽くなるかもしれないけれど・・・
いろんなところに影響が・・・
もしも PTAがないとどうなるの?!
ダウンロード

PTAがあると保護者の意見を学校に伝える機会が増える

保護者が学校側に子どもたちのためにこうしてほしいと思っても個人で意見を伝えるのは難しいです。PTAがあることで、学校側に意見を聞いてもらう場ができ、対応してもらえます。

PTAがなくなればそういう場がなくなり、意見を伝えにくくなります。
つまり、PTAがあるから、学校と保護者の双方向のコミュニケーションがUP!

PTAのサポートがあるから学校や先生たちが助かっている

学校側がPTAにお願いできていた「登下校の見守り、旗振り」「窓ふき・大掃除手伝い」などのサポートがなくなるとその分を教員が負担?!学校から全保護者にその都度お手紙を出して募集なんてことに。

先生方は大変。PTAの組織的なサポートで教育現場が助かっています。
支援がないと教員だけでは手が回らず、余裕がなくなり、ひいては子どもたちの教育に影響が出る恐れも。

保護者同士で情報共有の場が増える

PTA活動で知らなかった人と気軽に話せるようになったという声をよく聞きます。

異学年の保護者との交流や情報交換の場が自然にできます。
子育て世代の共通の悩みや課題を保護者同士で話し合ったり、情報を手に入れたりできます。

PTAがあるから子どもたちを見守ってくれる地域との支え合いができる

地域行事に参加するのは大変かもしれませんが、地域の方々が子どもたちの通学路の安全を毎日見守ってくれていたり、楽しい行事をしてくれたりすることを役員になって初めて知ったということもあるのでは?地域に感謝し、お互い支え合って暮らしている。そんな大人の背中を子どもに見せられます。

PTAがあるから他校との情報交換や連携ができる

近隣校PTAとの情報交換や交流もですが、市P連や区P連のネットワークを通じて得られる情報や広いつながりができます。

市P連の「知ろう!話そう!PTA(役員研修会)」が毎回とても好評な理由も貴重な情報源だからこそ
困ったら相談窓口があることも安心。他PTAから災害時支援もなく助け合いからも孤立してしまいます。
他校とのネットワークができ相談窓口がある。

PTAの組織力で行政に要望するチャンスが増える

これまで市内のPTAで署名を集め、トイレ改修やエアコン設置など教育予算や環境改善の要望を直接届け実現してきました。

もしPTAがなくなると区P連や市P連からの退会となり、要望が出しにくくなります。
他の学校がやってくれればいいと皆が考えれて退会すれば、市のPTA全体の組織の力が弱くなり、今までのように行政に要望を聞いてもらえなくなります。

つまり、PTAには保護者と学校と地域が連携し、子どもの教育や安全を見守るという目的があります。
主役は子どもたち!それを大人たちがつながって支えていくのがPTA。

PTAってなに? PTAはなぜ必要なの?

チームの力で守り支える

学校って先生と児童生徒だけで成り立っている? それは違います。
保護者や家庭のサポートや協力が必要です。それもチームで。わが子の安全を願い、わが子を守るのは当然ですが、わが子だけを守ればいいのでしょうか?

そうしたくてもできない家庭もありますよね。
どの子も笑顔で元気に通う楽しい学校にするにはチームでサポートしたほうが絶対に上手くいくのでは?

たとえば通学路の安全指導もその一つ。
親が自分の子どもをいつも見守るのは大変だけど、PTAで分担し学校全体の子どもを守っているのです。

また、PTAが地域と合同で行う見回りパトロールも、実は犯罪や事故の抑止力になっていることも多いのです。

子は親(大人)の背中を見て育つ

バザーなどの行事自体がPTAの目的ではありません。
行事は、子どもたちも大人も笑顔いっぱいの学校をつくるという目的のための手段の一つです。

保護者と教職員、保護者同士、みんながつながりサポートしていくから子どもが育つのです。
子どもたちの学びの環境を良くし笑顔を守るために、PTAや保護者会の力が必要なのです。

だれかがやるだろう・・・」の他人事ではなくて、
小さな力でもつながれば大きな力になるということです。

皆さん!子どもは親の背中を見て育ちます。PTAや保護者会の仕事にプライド(誇り)をもって、仲間の輪を広げていきましょう。

大人が楽しめるPTA活動にするための一歩

でも役員選びはなかなか苦戦するようです。「役員は負担が大きい!」と敬遠されがち。
「役員、やってもいいよ!」と言ってもらえるようなPTA活動にするためにPTAは何が大事なのか、そこから見直しを進めていきましょう。

「無理せず参加でき、お互いさまの気持ちで協力し合えるPTA活動にする!」を目標に。

何だか大変みたいというイメージが先行したり、PTAがいったい何の役に立っているのかが意外と知られておらず、活動内容や会費の有益な使途も会員に全然伝わっていないため、ネガティブに受け取られていることもあるようです。

もしその意義や役立ち情報がもっと伝われば皆の意識が変わるかもしれません。今、その改革に取り組み始めた学校がいくつかあります。

大事なのは   ぱっと
たのしく
あつまろう  ですね。

PTA活動

PTA
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全国PTA連絡協議会は、本サイト等の内容およびご利用者様が本サイトを通じて得る情報等について、その正確性、完全性、有用性、最新性、適切性、確実性、動作性等、その内容について何ら法的保証をするものではありません。当サイトに掲載されている情報を利用することで発生した紛争や損害に対し、当協議会は責任を負わないものとします。
また、本サイトの一部には法律的な根拠を求めることが難しい内容も含まれております。このような内容については全国PTA連絡協議会としての見解となります。
全国PTA連絡協議会が提供している事業やサービスは、予告なく変更または中止する場合があります。
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