子ども用GPSサービス 子ども見守りGPS
「もう帰ってきてもて良い時間なのに…」など、子どもの安全を心配したことはありませんか?
そんな時に役立つのが、子どもの位置情報をほぼリアルタイムで把握することができる「子ども見守りサービス」です。
そんな時に役立つのが、子どもの位置情報をほぼリアルタイムで把握することができる「子ども見守りサービス」です。
作成:2024/02/20 更新:2024/02/23
子どもの見守りシステム
登下校中の犯罪被害
全国で子供が登下校中に犯罪被害に遭うケースがみられます。
被害の多くは、子供だけで行動しているときや、人の目が少ない状況で発生しています。
被害の多くは、子供だけで行動しているときや、人の目が少ない状況で発生しています。
こうした犯罪被害を減らすためには、地域全体で、登下校中の子供たちの見守り活動をすることが欠かせません。一方で、見守り活動を含めた防犯ボランティア活動者数は近年減少しており、今、みなさんの協力が求められています。
出典:文部科学省「やってみよう!登下校見守り活動ハンドブック」
出典:警察庁「令和元年の刑法犯に関する統計資料」、総務省統計局「人口推計」、総務省統計局「我が国の子どもの数-「こどもの日」にちなんで-」(平成19年~令和元年)より作成
〈注〉小学生以下人口は総務省統計局による推計値
出典:警察庁「令和元年の刑法犯に関する統計資料」、総務省統計局「人口推計」、総務省統計局「我が国の子どもの数-「こどもの日」にちなんで-」(平成19年~令和元年)より作成
〈注〉小学生以下人口は総務省統計局による推計値
子どもの見守りシステムとは
ICTとは
ICT(Information and Communication Technology)情報通信技術とは、「情報技術」に情報・知識の共有といった「コミュニケーション」の重要性や意味を付加した言葉です。
日本では「IT」という言葉が使われることもありますが、国際的には「ICT」という呼称が一般的であるといわれています。
ITとICTに技術的な区別はありませんが、前者はコンピュータ関連、後者は「通信技術の活用」を指す場合もあります。ICTは、ネットワーク活用によるコミュニケーションが多様化する現代、そしてこれからの社会にあった表現であるといえます。
子ども用GPSサービス
GPSと電子タグ
子供の見守り用のシステムは、技術的には、子どもの現在地をリアルタイムで確認できる「GPS」方式と、特定地点の通過をトラッキングする「電子タグ」方式の2種類あります。
一般的には「GPS」方式は、GPS端末としての各家庭での導入が多く、「電子タグ」方式は自治体などでの導入が増えています。
LTE-Mや4Gなどの携帯電話回線を使い、定期的にGPS端末で取得した現在地データを送信し、スマートフォンのアプリなどから保護者が確認することができます。
一般的には「GPS」方式は、GPS端末としての各家庭での導入が多く、「電子タグ」方式は自治体などでの導入が増えています。
「GPS」方式
「GPS」方式の大きな特徴は、衛星を利用することでリアルタイムに詳細な現在地を把握できることにあります。LTE-Mや4Gなどの携帯電話回線を使い、定期的にGPS端末で取得した現在地データを送信し、スマートフォンのアプリなどから保護者が確認することができます。
「電子タグ」方式
「電子タグ」方式は、ショッピングモールなどに設置されている万引き防止システムに類似しており、特定の場所に設置した受信機の前を電子タグが通過したかどうかをトラッキングする仕組みです。 GPS端末に比べ、充電や運用費用にメリットがあります。子ども用GPSサービスとは?
子ども用GPSサービスには、保護者のスマホやタブレットなどから簡単に確認できる、子どもの見守りに必要な各種の位置情報確認機能があります。具体的には、子どもの現在地の把握に加え、移動履歴や特定エリアの出入りなども確認可能です。
近年では、小学生における防犯対策の一環で、子ども用GPSを利用する保護者も増えています。
子ども用GPSサービスは、衛星測位機能で端末の位置情報を取得し、別端末に送信する仕組みで、GPSトラッカー(追跡装置)の一種です。
こうしたデバイスは自動車の盗難防止用などとして古くから提供されていましたが、以前はサイズも大きく毎月の通信料も安いとは言えない状況でした。
現在では、低速ながら消費電力が少なく長時間通信が可能な「LTE-M」など、IoT向けのモバイル通信規格の普及により、小型化と料金の低廉化が実現しました。
子ども用GPSサービスには、比較的低料金のGPSトラッカーから、通話機能も備えたGPSトラッカー、スマートフォン型のキッズスマホなどあります。近年では、小学生における防犯対策の一環で、子ども用GPSを利用する保護者も増えています。
GPSトラッキングシステムは、プライバシー問題に関する懸念があるため、子どのにGPS端末を持たせるかどうかを、保護者自身が慎重に考慮する必要があります。
GPS
GPS(Global Positioning System)全地球測位システムとは、地球全体をカバーする位置測位システムです。
GPSは天候に左右されることなく、24時間365日、地球上のどの場所にどの時間にいても現在地を把握することができる高精度な位置測位システムです。民生用として米国より無料で開放され、誰でも簡単に利用することができます。
GPSという名称は、実はアメリカ合衆国が運用している位置情報測位システムの名称のことを指していて、「人工衛星を使った測位システム」全般を指す名称ではありません。一般名称としては、GNSS(Global Navigation Satellite System)全世界測位システムという呼び方があります。
2023年現在では、アメリカ合衆国以外も位置情報活用を目的とした衛星を保有しており、ロシア:GLONASS、中国:のBeiDou、EU:Galileo、インド:NavIC、日本:みちびき(準天頂衛星システム)などが有名です。
子ども用GPSサービスの種類
子ども見守りGPSのメリット
子どもの見守りGPSは、スマートフォンと比べると、子どものアプリ利用によるトラブルを招きづらく、スマートフォンの持ち込み禁止されている学校でも利用しやすい点があります。
スマートフォンに比べ、充電頻度も少なくて済みます。
スマートフォンに比べ、充電頻度も少なくて済みます。
荷物に装着する紛失防止タグの類と比べると、GPSデバイス側からスマートフォンに通知やメール、音声メッセージを送れるなど、子供側から保護者へアクションを取れることもポイントです。
子ども見守りGPS
子ども見守りGPSの特長
- 子ども用GPSは、学校へ持って行ける
- GPS利用した位置確認に追加料金が不要
- 子ども用GPSは、子どもの居場所確認に特化しているため安価
- 一部の自治体では、本体購入代代金が助成されるケースもあり
子ども見守りGPSを選ぶ場合のチェックポイント
- 子どのからの通知方式:定型文や音声もあり
- 緊急時の利用しやすさ(SOSボタンなど)
- 測位方式:衛星のほか、Wi-Fiスポット、携帯電話基地局、みちびき
- 最短更新頻度:60秒〜90秒が一般的
- 通信エリア:キャリアと形式(4G/LTE)
- バッテリー容量
- 防水、防塵、耐衝撃
子ども用GPS端末(例)
※サイズ、幅×高さ×奥行です。
+Style(プラススタイル)まもサーチ3
- BBソフトサービス(2023年2月発売)
- 公式サイトにおける本体通常価格は5,280円、通信料は月額528円または年額5,500円
- サイズは、約49×49×15.5mm、
- 子どもの現在地や移動経路などを、スマートフォンのアプリ(まもサーチ)で確認可能
- 移動履歴は過去90日分を保存
- 学校や塾など、いつも訪れる場所を登録しておくことで、そのエリアからの到着や出発を検知して、スマートフォンに通知
- ソフトバンクのLTE通信エリアでの通信が可能
- 子どもが端末のボタンを3秒間押すことで、現在地を保護者のスマートフォンに通知
- 防水・防塵性能はIP65(生活防水・防塵性能)、温度は-10~50度をサポート
どこかなGPS2
- ソフトバンク(2022年12月発売)
- 公式サイトでの価格は7,480円。6カ月間は無料で利用可能、7カ月目以降は月額528円
- サイズは、約52×52×20mm
- 2周波GPS(L1信号+L5信号)に対応し、測位精度が向上
- 子どもの現在地や移動経路などをスマートフォンのアプリ(どこかなGPS)で確認可能
- 移動速度によって乗り物に乗っているかどうかを判断する「のりもの検知機能」あり
- 子どもが端末側面のボタンを押すことで、メールが送信(見守りが可能なスマートフォンは最大4台)
- ソフトバンクの4G、LTEエリアでの通信が可能
- 防水・防塵性能はIP67と高め
- バッテリーは、初期設定(3分更新)で最大1.5カ月
みてねみまもりGPS
- MIXI(2023年3月に発売)
- 本体価格は5,808円、通信料は月額528円
- サイズは、約48×48×22mm
- 子どもがよく訪れる場所を自動で学習するAI機能を搭載、歩数計機能も搭載
- 子どもがお知らせボタンを3秒間押すことで、現在地を保護者のスマートフォンに通知
- ボタンを押してからの30分間は「緊急モード」として、最短更新頻度30秒
- ドコモのLTE通信エリアでの通信が可能
- 防水・防塵性能はIP55、温度は0~45度をサポート
- バッテリーは、省電力モード利用時で最大2カ月間
あんしんウォッチャー
- KDDI(2021年7月発売)
- 公式サイトでの本体価格は1万1000円。1年間は無料で利用可能、13カ月目以降は、au Home基本利用料として月額539円
- サイズは、約50×50×x18.88mm
- 子どもの現在地や移動経路などをスマートフォンのアプリ(au HOME)で確認可能
- 指定した地点への到着・出発の通知にも対応
- 子どもが端末のボタンを3秒間押すことで、現在地を保護者のスマートフォンに通知(見守りが可能なスマートフォンは、au HOMEアプリの家族招待機能を使うと最大9台)
- 最短更新頻度1.5分
- KDDIのLTE-Mエリアでの通信が可能
- 防水・防塵性能はIP55、温度は-5~40度をサポート
- バッテリーは、最大1.5カ月間
- あんしんウォッチャーLE … auが販売するコスパ抜群のGPS端末、2台目の月額利用料は無料
- みもりGPSトーク … マチコミが開発、最新機種では、音声トーク
- はろここ … コクヨから2023年3月に発売
- amue link(アミューリンク) … ソニーが製造する音声メッセージ機能付GPS
- otta.g … 音声メッセージとGPS機能をもつスマート防犯ブザー
- ビーサイズ BoT トーク … 音声のやりとりが可能なGPS
- みてねみまもりGPS … 大容量バッテリーがあんしん
- みてねみまもりGPSトーク … みてねみまもりGPSにトーク機能搭載
- まもサーチ3 … バランスのとれたGPS
- coneco … メッセージのやりとりができる子ども用GPS
- myFirst Fone R2 … シンガポール発の子ども用スマートウォッチ
- FamilyDot … ソースネクストのんGPS
- Fsoranome(ソラノメ) … 長期保証の安心設計キーホルダー型GPS
- どこかなGPS2 … ソフトバンクの人気GPS2代目
位置情報を取得する仕組み
GPS測位
誤差が生じやすい場所
一般的なGPS測位では、以下のような場合に誤差が生じやすくなります。
対策として、基地局測位やWi-Fi測位を併用し、現在地情報の測位精度を高めるのが一般的です。
対策として、基地局測位やWi-Fi測位を併用し、現在地情報の測位精度を高めるのが一般的です。
- 屋内(住居内、ビル内、地下など)
- トンネルなど
- 遮蔽物がある場所(高層ビルの谷間、深い谷間など)
- 悪天候
- 密林など濃い森の中など
基地局測位
基地局測位とは、携帯キャリアの基地局の位置情報を利用し、現在地を算出する方法です。
基地局測位は、主に携帯電話・スマートフォン向けの測位方法ですが、一部のGPS端末にも採用されています。
基地局測位は、主に携帯電話・スマートフォン向けの測位方法ですが、一部のGPS端末にも採用されています。
基地局から送信される電波は、建物などの障害物に対して反射したり吸収されたりする性質があり、数メートル~数キロメートルほど、現在地情報に誤差が生じる可能性があります。
端末によっては、複数の基地局から電波を受信し、精度の高い位置情報を取得することが可能です。
端末によっては、複数の基地局から電波を受信し、精度の高い位置情報を取得することが可能です。
Wi-Fi測位
Wi-Fi測位とは、全国に点在するフリーWi-Fiスポットから、位置情報を測位する方法です。
誤差5メートル~100メートルといわれており、高精度な位置情報測位を実現します。
スマホヤタブレットのように無線LAN搭載端末は、受信可能なフリーWi-Fiスポットの電波強度やMACアドレス(無線端末の識別コードのこと)を取得できます。これを電波情報といいます。
Wi-Fi測位の場合、周囲Wi-Fiスポットから取得した電波情報を関連サービスの専用サーバーに送信し、専用サーバーでは、その電波情報から位置情報を推定し、利用端末に位置情報を送信します。誤差5メートル~100メートルといわれており、高精度な位置情報測位を実現します。
測地系とは?
測地系(測地基準系)とは、地表における経緯度・標高値を定義するための基準をのことですす。
位置情報は通常、現在地の緯度経度と標高値から特定しますが、地球が回転楕円体である以上、元となる測地系(基準)を定めなければ緯度経度と標高値を測位できません。
位置情報は通常、現在地の緯度経度と標高値から特定しますが、地球が回転楕円体である以上、元となる測地系(基準)を定めなければ緯度経度と標高値を測位できません。
測地系は、国ごとに利用する測地系、基準点の考え方が異なり、100種類以上存在するともいわれています。
日本では、明治時代に定められた「日本測地系」を利用していましたが、GPSの民間普及に伴い、アメリカが採用する「WGS-84」や「ITRF系」といった「世界測地系」にシフトする必要が生じてきました。
現在では、2002年の測量法改正し、世界測地系の一種である「国際地球基準座標系(別名:ITRF系)」を採用しています。
日本では、明治時代に定められた「日本測地系」を利用していましたが、GPSの民間普及に伴い、アメリカが採用する「WGS-84」や「ITRF系」といった「世界測地系」にシフトする必要が生じてきました。
みちびき(準天頂衛星システム)
日本の衛星測位システム
みちびき(準天頂衛星システム)とは、準天頂軌道の衛星が主体となって構成されている日本の衛星測位システムのことで、英語ではQZSS(Quasi-Zenith Satellite System)と表記します。
ただし、「準天頂衛星」という場合には、準天頂軌道の衛星と静止軌道の衛星の両方を合わせて呼ぶため、準天頂軌道の衛星を区別する必要がある場合は「準天頂軌道衛星」といいます。
衛星測位システムとは、衛星からの電波によって位置情報を計算するシステムのことで、米国のGPSがよく知られており、みちびきを日本版GPSと呼ぶこともあります。
GPSを補い、より高精度で安定した衛星測位
みちびきの優位性
近年、独自に衛星測位システム開発し、整備を進めている国も増えてきましたが、みちびきはそれらの衛星測位システムにはない優勢性を持っています。
多くの国が測位衛星を打ち上げている中、GPS衛星と高い互換性を持ち、一体で利用できるのは日本のみちびきだけであり、両方を1つの衛星群として扱うことができます。
つまり、単純にGPS衛星の数が増えることと同じなのです。みちびきをGPSと一体で利用することで、同時に電波を受信できる衛星が増えて、高精度で安定した測位が可能になり、測定誤差を減らすことができます。
出典:内閣府 宇宙開発戦略事務局 みちびき(準天頂衛星システム)(2024年2月20日)
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