一般社団法人 全国PTA連絡協議会

PTA会長職を引き受けたたものの・・・ どうすれば良いかよくわからない

PTA会長も保護者の一人であり、役員歴などがなく会長職を引き受けた場合には、不安もあるかと思います。
一方で、会長職は、学校のことがよくわかる、保護者としては非常に貴重な機会で、子どもたちは通う学校生活のサポートに、一番近くで関われる絶好のチャンスです。是非、前向きな気持ちで、得難い経験を楽しみましょう。
作成:2023/12/29  更新:2024/01/27
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PTA会長として知っておくべき情報

PTAが関係する年間行事(例)

学校や単位PTAによって、活動内容は異なります。
行事や事業の内容により異なりますが、PTA会長が出席する場合には、保護者代表または単位PTA会長しての挨拶や見解を求められる機会もあります。
区分 年1回 随時または不定期
学校行事 入学式
運動会
学芸会
卒業式
交通安全教室
学校関係者評価委員会
自校周年行事
近隣校周年式典
単位PTA
主催事業
定期総会
年度末総会
歓送迎会
役員会
委員会(専門委員会)
運営委員会(実行委員会)
広報活動(広報紙、ホームページ、配信など)
子ども向けのイベント
保護者向け研修会や教養講座
バザーや資源回収、ベルマークなど
次年度役員の選出や引き継ぎ
市区町村郡など
上部団体
主催事業
定期総会 定例会議
行政との意見交換(教育委員会など)
イベント(スポーツ大会など)
研修会や教養講座
地域との
連携や協力
子ども110番
登下校時の安全パトロール
地域や町会の会議や行事
青少年健全育成関係団体の会議や行事
ラジオ体操
防災キャンプ
地域のイベント(お祭りなど)
  • 礼服やスーツの着用が一般的

前年度と今年度のPTA

新学期

入学式、PTA説明会

入学式に来賓として出席、祝辞を述べます。
また、入学式後などに行われる新入生の保護者に対するPTA説明会では、新入生の保護者に対しPTA活動の内容を説明します。
入学式、PTA入会式は、前年度のPTA会長の担当です。

PTA定期総会

前年度のPTA活動報告や決算報告を行い、承認を得ます。
また、新年度の活動計画や新年度の会計予算の説明も行い、承認を得ます。
総会の運営・進行は、前年度のPTA会長や役員の担当です。
PTA総会の議題「新年度の役員」において承認されると、今年度のPTA会長や本部役員が誕生します。 今年度のPTA会長としての最初の仕事は「PTA会長就任のあいさつ」です。
年度末と新年度に総会がある場合 年度末と新年度の総会がある場合は、年度末の2月から3月の時期に
  • 本年度のPTA活動報告
  • 新年度のPTA役員の承認
新年度の4月から5月の時期に
  • 前年度の決算報告
  • 新年度の活動計画(案)の承認
  • 新年度の会計予算(案)の承認

単位PTAの組織

PTAは、会員の中から選出されたPTA役員が中心となって運営を行っています。
役員以外の運営のメンバーとして、保護者の懇談会や広報、安全パトロールなど、実際の活動を担う各種委員会に所属する委員がいます。
役員(本部役員) 役員会を構成するメンバーです。

PTA会長・副会長

PTA会長は、保護者の代表であり、単位PTAの総責任者となります。PTA副会長は、PTA会長のサポート役であり、会長不在時の職務代行者です。副会長は複数名選出される学校が一般的です。

書記・会計

書記は、会議の際に議事録を作成し、PTAからの配布物の印刷や配布、情報の配信、記録やデータ管理などを行います。学校により「庶務」とも呼ばれることもあります。
会計は、PTA会費の集金など会計事務全般、管理などを行います。
書記も会計も複数名が選出される学校が一般的です。

監査(会計監査)

PTAの全ての会員を代表して、予算の執行状況の調査・確認を行い、会員に報告する義務があります。公正で透明性の高い運営を担保する重要な役割です。
監査の言葉通りであれば、役員会から独立して監査活動を行うべきですが、役員会のメンバーとして事業の執行も担うケースが一般的です。
監事を設ける場合もありますが、職務の範囲は各PTA規約に依存します。
委員会(専門委員会/実行部) 各委員会には、クラス毎、学年毎などのメンバーが所属し、それぞれの委員会には、委員長・副委員長が存在するのが一般的です。

学年委員(学級委員/全学年委員)

学級単位、学年単位の行事のサポートや、保護者の懇談会などの企画、運営などを行います。
クラス担任と保護者のパイプ役としての役割もあります。

文化委員

教育課題などをテーマとした保護者向け・親子向けの研修会やイベントなどの企画、運営などを行います。

広報委員

PTAとしての広報に関する企画、取材、制作、発行を行います。
広報紙の場合、年に2、3回発行する学校が多いようですが、最近では、ホームページや専用ブログ、配信などICTを活用した広報活動に切り替える学校が増えています。

地区委員(校外委員)

子どもたちが登下校の安全確保、地域と情報交換、行事での連携などを行います。

の他の委員

委員は、各学校により、種類も活動内容もさまざまです。
  • ベルマークを集め、必要な備品購入を行うベルマーク委員
  • 地域での清掃活動や花壇整備などを行う美化委員・整備委員
  • 卒業式や謝恩会を企画・運営を行う卒対・謝恩会実行委員
  • 運動会の運営やプール利用をサポートを行う保健体育委員
  • 校内の次年度人事を行う選考委員・役員推薦委員

単位PTAの会議体

会議体の形式や開催回数は各学校により様々です。
役員会を単体の開催を減らし、運営委員会として開催する学校も多くあります。
会議 出席者など 年間回数
役員会 出席者は役員 4〜10回
専門委員会 各委員会別に会議体があり、出席者は各専門委員 2〜10回
運営委員会
(実行委員会)
出席者は役員、各専門委員の委員長、副委員長、校長、副校長 3〜6回

単位PTAと上部団体

PTA

単位PTA

一般的に教育界では、各学校単位のPTA組織を、単位PTA(育友会、育成会など)と呼び、PTAへの加入意思を表示した保護者や教員は、単位PTAの会員となります。
PTA組織の基本となるのは、単位PTAで、各校のPTA規約に基づき運営されています。
PTA組織以外にも、保護者だけで組織された、保護者会や学校後援会などの組織形態もあります。
いずれの場合でも、子どもたちは、会員ではなく、みな平等に活動の支援対象です。

PTA連合会

複数の単位PTAが集まって、組織された団体は、PTA連合会、PTA協議会などの名称で呼ばれています。
一般的には、市区町村郡→都道府県→全国と組織化されていますが、上部団体に加入しない、当協議会に登録などのフラットな繋がりを目指す組織もあります。
コラム
単位PTA・連合会の組織構造とPTA連合会の役割や活動内容
PTA連合会とは? ≫

市区町村郡のPTA連合会

単位PTAが、各自治体(市区町村郡)単位で、単位PTAが集まって作られた組織で、一般的には、○○市PTA連合会(市P、P連、地区PTA、地区P)などと呼ばれています。

都道府県のPTA連合会

市区町村郡PTA連合会が、各都道府県単位で集まって作られた組織が、都道府県のPTA連合会です。
都道府県のPTA連合会の構成単位は、市区町村郡のPTA連合会となり、一般的には、○○県PTA連絡協議会(県P/P協)などと呼ばれています。

全国組織のPTA団体

都道府県のPTA連合会には、さらに上位の全国組織があり、小中学校の場合は、公益社団法人日本PTA全国協議会、高校の場合は、一般社団法人全国高等学校PTA連合会などがあります。

上部団体での活動

上部団体に依存しない形で、単位PTAの運営を行う事例もありますが、多くの場合、地域のPTA連合会に加入し、連合会費を納めているPTAが一般的です。
市区町村郡のPTA連合会に加入している場合、その上部団体である都道府県のPTA連合会、全国組織のPTA団体にも加入している形となるのが一般的です。
各上部団体は、独自の活動を行なっており、会議や事業への参加が必要な場合があります。また、各上部団体の運営側としての役職を引き受ける場合もあります。
記事
当協議会の視点で考える上部団体としてPTA連合会の役割や活動内容
PTA連合会のあり方は? ≫

ブロック(地区)

市区町村郡のPTA連合会の規模が大きい(単位PTA数が多い)場合、地域を複数のブロックに分けて地域のまとまりを作る、ブロック制度を設ける場合があります。
ブロック制度がある場合、ブロック単位での会議体や活動があるのが一般的です。

委員会

PTA連合会の行う事業別に、委員会制度を設ける場合があります。委員会の例としては、厚生委員会、広報委員会、教育問題対策委員会などがあります。
委員会制度がある場合、委員会単位での会議体や活動があるのが一般的です。

PTA関連の補償制度

PTA総合補償制度とは、単位PTAおよびPTAの役員が、団体として管理上の過失などにより、法律上の損害賠償責任を負担した場合に被る賠償金支払等のリスクに対する補償です。
安心できるPTA活動に必要な補償制度として多くのPTAが利用しています。
地域より、同種の補償制度として、安全互助会、親子安全会、安全振興会などの共済制度もあります。
個人情報漏えい補償制度は、比較的新しい制度ですが、PTA総合補償制度同様、単位PTAおよびPTAの役員が被る賠償金支払等に対するリスク対策として、利用するPTAが毎年、増えています。
園児•児童•生徒総合補償制度とは、学校以外での子どもや同居の家族に生じるリスク対応として、保護者が任意で加入する補償制度です。
個人で同種の保険に加入するのに比べ、団体割引が利用できるため、一定のニーズがあり、特に、最近では自転車などで生じる個人賠償リスクを考え、制度を利用する保護者も増えています。 入学説明会や新学期などに、保険会社からのパンフレットをPTAが配布する学校が一般的です。
記事
PTA対象の団体補償制度、PTA活動やお子さま対象など
各種補償制度のご案内 ≫

補償制度の種類

補償制度 契約の
手続き
補償制度の内容や特徴
PTA総合
補償制度
PTA
  • PTA行事での、PTA会員および子どもたちに生じる事故について補償を提供
  • 安心できるPTA活動に必要な補償制度で、下記がセットされた制度が一般的
    PTA団体傷害保険、PTA賠償責任保険、生産物賠償責任保険の3種類の保険
  • 掛け金は、1世帯あたりで監査すると数十円〜200円程度/年
個人情報漏えい
補償制度
PTA
  • 個人情報保護法改正に対応した補償制度
  • 万一、個人情報漏えい事故が発生した際の備えとなる制度
  • 掛け金は、子ども1人あたり数十円/年
園児•児童•生徒
総合補償制度
保護者
  • 子どもや家族のリスクを24時間カバーする総合的な補償制度
  • 入学説明会や新学期などに、保険会社からのパンフレットをPTAで配布
  • 掛け金は、補償内容次第で、子ども1人あたり数千円から3万円超/年
災害共済
給付制度
学校
  • 独立行政法人日本スポーツ振興センターが提供
  • 学校管理下での児童生徒等の災害に対する補償制度
  • 保護者が同意書を記入し、学校に提出することで加入
  • 地域や学校種により、子ども1人あたり175円〜2,150円/年
  • 掛け金の一部は保護者負担
  • 表内の掛け金は、補償内容により異なるため、あくまでも目安としての金額です。
保険業法の改正とPTA等共済法の成立 上記の「PTA総合補償制度」は、保険会社と団体保険契約等を結んだ補償制度ですが、地域によっては、安全互助会、親子安全会、安全振興会などの共済事業もあります。
PTAなどが運営していた共済事業は、2006年の保険業法改正に伴い、保険会社の免許を受ける等の措置をとらなければ、無認可事業となり、自ら共済事業を運営することは原則として不可能となりました。
一方で、従前の共済事業を実施したいとの要望もあり、2010年にPTA等共済法が成立し、PTAでの共済事業の継続が可能となりました。 2018年4月現在、全国で27団体が同法に基づき、共済事業を継続しています。

会長職にあたって

PTA会長とは

会長として

PTA会長は。Parent(保護者)の代表であり、単位PTAの総責任者となります。
PTA会長としての仕事や役割は、「公人」としての地位に関連して発生しています。
PTA会長は保護者代表ですので、校長や教員、地域との円滑な連携が求められます。
特に、Teacher(先生)の代表である校長との連携はとても大切です。
会長一人で組織を動かすこと、全ての職務を遂行することは困難です。副会長などと担当を分担するなど、無理のない範囲での組織づくりが、組織の継続性としても重要です。
会長不在時の職務代行副会長を制度化することなども選択肢です。

役員や委員との連携

役員や委員は、年度の活動を支え合う平等なパートナーです。お互いに協力し、仲間意識をもって事業を遂行できるようにしましょう。情報交換や課題共有を積極的に行い、課題解決に向けた丁寧話し合いが重要です。役員や委員間で、積極的に交流の場をもち、時代の流れに対応した、子どもの育つ良い環境を構築していくことが大切です。

保護者との連携

私たちの子どもをPTA活動の中心とする考え方は重要であり、子どものために、保護者の意見を学校運営に反映し、学校の活動を支援します。
また、PTA活動を通して、保護者同士がつながり、学びあい、保護者としての成長を実感することができます。
各保護者の立場や境遇、考え方は様々です。相手を思いやり、一人ひとりが自分のできる範囲で、自分の能力を活かし、子どものためになる行動を進んで行うことの集積がPTA活動の原動力となります。
「できる人が、できる時に、できる事を、集まった人数で」というPTA活動の原点を考え、自校のサポーターである保護者との連携を強化しましょう。

学校との連携

学校の教育方針や指導方法を理解しながら活動を進めることが大切です。まず児童・生徒数、教員数などの学校概要、年次推移、学校の歴史、伝統的な活動など確認しましょう。
PTA活動においては、保護者と教職員が信頼し協力して、教育の責任を分担し、対等な関係をつくり、教育課題を共有し、解決に向けて取り組む必要があります。校長との連絡を密にとり、学校の現状を理解し共有しましょう。 学校側の課題を聞き取り、保護者の要望事項を伝え、学校と連携しながら対応しましょう。
マスコミでも話題になりますが、PTA会費は、PTA活動のため利用し、学校運営費にあてるものではありません。

地域との連携

地域とのつながり、連携は大切です。個々の家庭だけでは子育てが困難な時代に、同地域に住む人同士の豊かな人間関係を、地域でのPTA活動の中で培いましょう。
保護者も地域の一員であり、子どもの卒業後もコミュニティを支える重要なメンバーです。
まず、地域や町内会などとの近年における連携状況を確認しましょう。
教育委員会、警察署や消防署などの業績間、民生委員(民生委員児童委員)などとの情報交換も有意義です。
導入が進むコミュニティ・スクール(以下、CS)については、単位PTAが果たす役割を、CS組織を俯瞰的に把握し認識することが必要です。
PTAは、あくまでもCSを一部を担う組織であり、横の連携を深めることがまず必要と考えます。
活動のキーワード
  • できる人が、できる時に、できる事を、集まった人数で
  • 活動の明瞭化、活動の柔軟性、組織の多様性
  • 3Gから3Dへ(義務、犠牲、我慢から、できる人が、できる時に、できる事をへ)

PTA運営上の課題

PTA 自校PTA組織の運営で、最初に確認すべきポイントがあります。
任意加入の説明や適切な個人情報の取り扱いなど法令に関連することについては、速やかな対応が必要です。
一方で、事業の再定義やより魅力的な組織づくりなど、役員だけなく会員も含め時間をかけて話し合い、合意の形成が必要な課題も多くあります。
取り組みの第一歩は、丁寧な説明をするなど、課題解決に向けた役員内での仲間づくりを行うこと、校長など学校側の理解と協力を得ること重要です。
その上で、課題を共有して、チームとして課題解決に取り組みましょう。時間がかかることもありますが、会長だけでなく、チームで取り組むことがと重要です。
コラム
時代にあったPTA活動を目指し、活動のアップデートに必要な課題解決は、
PTA改革を進めるには ≫

任意加入の説明と入会意思確認

保護者に入会の意思を確認することなく、子供の入学と同時に自動的に会員となる運営は、見直しの必要があります。PTAが任意加入であることを周知し、書面などでの入会意思の確認が必要です。

個人情報の適切な取り扱い

2017年の個人情報保護法改正により、PTAも個人情報保護法の適用対象です。 PTA規約や規則などの整備、運営体制の整備、万一の事故への対策など必要とされる対応を進めましょう。
入会案内書類での「個人情報取扱規則」の配布や提示、入会時の個人情報取り扱い同意書、個人情報の第三者(学校など)への提供などの対応が必要です。

会費徴収

PTA会費の徴収を学校に委託している場合は、個人情報の第三者提供、会費の徴収・引き落としの同意、学校との業務委託契約などの対応が必要です。
また、学校とPTAは別団体ですので、PTA独自の会費徴収の検討や、現金徴収を行なっている場合は、手数料が必要ですが、負担の少ないPTA会費もコンビニ払やクレジットカード払への切り替えを検討することも選択肢です。

未加入世帯の児童や生徒への対応

PTAは保護者と教職員による会員で構成される団体で、子どもは会員ではありません。
その学校・園に通う子どもたちのために活動するPTAは、保護者がPTAに加入・未加入に関わらず、全ての子どもに平等な対応が必要です。

義務的・強制的な参加の課題

PTAの意義や目的、事業の意義や目的を丁寧に伝え、会員が主体的に活動に参加できるような工夫が必要です。
必要であれば、事業継続の妥当性についての議論も必要です。
丁寧な話し合いの機会を持つことで「できる人が、できる時に、できる事を、集まった人数で」のスタイルにふさわしいPTA活動が、生まれてくると思います。

PTA会費の適切な使途

公費と私費の負担区分を確認した上で、PTA会費の適切な利用が求めらえwています。 PTA会費による学校へ寄付・寄贈についても、総会での決議や寄付採納の手続きなど、適切な手続きが必要です。

充て職(あて職)

充て職会議 単位PTAであれば、学校や地域、市区町村郡のPTA連合会であれば、市区町村、都道府県のPTA連合会であれば都道府県からのの要請により、PTA会長などに役職があてがわれることが一般的で、充て職などと呼ばれます。
こうした会議への出席は、慣例的に続いているものが多く、見直しされる機会も少ないと思いますが、出席を継続する上で、いくつかの注意点があると思います。
  • 意見を求められる場合もあり、個人の見解ではなくPTA組織の代表として適切な意見か?
  • 前任者からの引継ぎが適切に行われているなど、少なくとも会議体の内容について、一定の知見がある人が引き受けているか?
  • 出席者から会議の内容について、出席後に、関係者への共有がされているのか?

広報活動のヒント

広報

広報活動はPTAの可視化に必須

PTA活動が見えることで、活動の目的や意義が保護者に伝わり、活動へ共感が生まれ、つながると考えます。
PTA活動が見える化を進めるには、紙の利用だけでは、難しい部分があると考えます。
タイムリーにかつコストをかけずに、きめ細かな発信や配信をしていくためには、ICT活用の検討も選択肢です。

PTAにおける広報とは

PTAにおける広報とは、PTAの目的を達成するために、全ての保護者に伝えられる情報です。
PTA活動目的や意義、現状の課題をわかりやすく伝える事で、会員への成果還元、課題の共有、参加意識向上などの効果が期待できます。

広報のあり方

広報のあり方を考えた時、知らせることに重点を置いた広報活動より、考えさせるきかっけを作る広報活動は、現状を変えて行く推進力となるのではないでしょうか。
広報の機能を考慮した、広報活動が理想的です。
  • 記録性:PTAの活動記録
  • 報道性:PTA活動、学校行事、PTAが抱える課題などを伝達
  • 解説性:PTAや学校教育や家庭教育の課題などについてわかりやすく解説
  • 啓蒙性:広報を通して会員を望ましい方向に導くなど、現状の課題に対する改善への取り組み

広報のポイント

  • PTA活動の実態を伝えているか
  • 会員が関心をもてる内容か
  • 会員の声が反映されているか
  • 社会教育としての視点があるか
  • 地域との連帯感があるか
  • 読みやすさ、見やすさは配慮されているか。
  • 企画性やアイディアが見られるか
  • 写真の活用は適切か

会長挨拶

挨拶のヒント

会長挨拶 挨拶の文例は、インターネットなども簡単に検索できますが、オリジナリティのあるスピーチは、出席者の印象に残ると思います。

基本の要素

  • PTA会長としての言葉遣いや内容
  • スピーチの対象に配慮(子どもたち、保護者、地域、来賓)
  • 会場の主役に考慮したスピーチ構成
  • 地域や学校の特性を考慮した上での、自分の見解表明
  • 自らの体験やエピソードを盛り込むなどのオリジナリティ

学校行事

スピーチ内容に応じて、来賓や地域→教員や職員→保護者→子どもたちなど、話し順序にも配慮
  • 子どもたちへのお祝いや激励、アドバイス
  • 保護者へのお祝い、お礼、お願い
  • 来賓や地域の方へのお礼、お願い
  • 教員や職員の方へのお礼

PTA行事

  • 出席者へのお礼、お願い
  • 行事の目的や意義のわかりやすい説明
  • その他の行事に関する情報や参加のお願い
  • PTA活動全般に対する協力のお礼、お願い

祝辞

祝辞 卒業式など学校行事に場合、式辞を述べるのは式の主催者となり、校長です。来賓の方は祝辞を述べます。

事前の準備

  • 自分の言葉で原稿を準備
  • 原稿を複数回読み返す
  • 実際に声に出して読む、抑揚をつけることにもチャレンジ
  • 自分の子どもの前でリハーサル、タイムを計測し、速度の感覚を掴む
  • 本番用の祝辞用紙で、一連の所作をシミュレーション
スピーチで伝えたいこと
  • 晴れの日を心からお祝いし、お祝いのメッセージを贈ること
  • 今後の成長過程において大事にして欲しいことをスピーチに込めて伝えること

式典の当日

  • 登壇時の履き物は、可能であればスリッパ以外を利用
  • 可能なら本番会場で、リハーサル
  • 挨拶をされる来賓などと、会話をして緊張をほぐす
  • 演台の前に立った時は、一旦ゆっくりと会場を見渡す
  • スピーチ中も可能な範囲で、会場を見渡す

祝辞の流れ

学校の式典などにおけるPTA会長の所作の一例です。
あくまで事例ですので、学校側とは事前の打ち合わせをするなど、流れを確認した上で、臨んでください。
会長挨拶

司会者から指名を受けた後

  • 司会者が「ご祝辞をいただきます」と自分を指名後、その場で起立
  • 椅子の外に出てから、来賓の方に一礼 1
  • 校長をはじめとした学校関係者に一礼 2
  • ステージに登壇(段差が大きい場合もあるので一歩一歩ゆっくりと)
    ※内ポケットがない服の場合は、祝辞を持っての登壇
  • ステージに袖の部分で、国旗に深く一礼 3
  • ステージ中央に進み演台の前へ
  • 演壇の前で、一呼吸おいて会場を一度見まわし、一歩下がり一礼 4
    ※演壇前に着いたタイミングで、司会者が「一同、礼」と言う場合もあり

司会者が子どもたちを着席させた後

  • 深呼吸をしてから、内ポケットから、祝辞を上包みごと取り出す
    ※上包みを内ポケットに納めておく場合もあり
  • 上包みから祝辞を取り出し、上包みは演台の右少し上に置く
  • 子どもたちが起立している場合、司会者に向かって、着席させるよう手で合図
  • 「祝辞」と言ってから、祝辞の本文へ
  • ゆっくり落ち着いて、時々会場を見渡しながら、祝辞を述べる
  • 祝辞の最後は、年月日、自分の氏名
会長挨拶

司会者が子どもたちを起立させた後

  • 読み終った祝辞を折り畳み、上包みに入れて、演台の左上に
    ※演台には置かず、持ち帰る場合もあり
  • 演台から一歩下がって、一礼 5
    ※司会者が「一同、礼」と言う場合もあり
  • ステージ袖に移動し、国旗に一礼 6
  • ステージを降壇
  • ステージを降壇後、校長先生をはじめとした学校関係者に一礼 7
  • 来賓の方に一礼 8
  • 自分の席にもどって着席
お辞儀の作法(例) 上記の事例では、会長が礼をするタイミングは、 計8回あります。
  • 腰から背中、頭まで一枚の板のようにまっすぐのばした状態で、上半身を曲げます。
  • 角度は、敬意を表す30度が適切、視線は、自分のつま先の1〜2メートル先に落とします。
  • 両手は伸ばし、男性は手を軽く握り、女性は右手が下になるように両手を重ね、太ももの上に置きます。
  • 一番深く腰を曲げた状態で、2つ数えてからゆっくり体をおこします。
  • 腰を曲げる時は早く、起こす時はゆっくり、が美しいおじぎのコツです。

子どもたちの安全対策

子ども110番の家とは

子ども110番の家とは

子どもが「誘拐や暴力、痴漢」など何らかの被害に遭った、または遭いそうになったと助けを求めてきたとき、その子どもを保護するとともに、警察、学校、家庭などへ連絡するなどして、地域ぐるみで子どもたちの安全を守っていくボランティア活動です。

活動の内容

  • 犯罪等の被害に遷い、または遭いそうになって救助を求めてきた子ども等の保護
  • 事件・事故の発生を認知したときの110番通報、学校、家庭への連絡
  • 日常生活のなかで、近所に子どもたちが被害に遭いそうな危険な箇所等を発見した場合の連絡

活動上の留意自校

  • 子どものプライバシーを尊重し、秘密を守りましょう。駆け込んできた子どもがたとえ顔見知りであっても、その内容を安易に近所の人に話すことのないよう、注意してください。
  • 子どもの立場にたった思いやりのある対応を、心がけましょう。
  • 自分で犯人(不審者)に立ち向かおうなどという無理な活動は、決してしないようにしましょう。

子ども110番の家での対応要領

子ともが助けを求めてきたら、まず家の中に入れて保護してください。

1.まず自分が落ち着く

話を聞く側があわてたり興奮したりしないよう、ます自分が落ち着いて子どもの話を聞いてあげましょう。

2.子どもを落ち着かせる

「もう大丈夫。」などとやさしく声をかけて子どもを落ち着かせてあげることが大切です。

3.子どもから話を闘く

  • 静かな場所で話を聞く。(落ち眉いた雰囲気をつくる)
  • 椅子にかけさせるなどして子どもと同じ目線で話す。
  • 子どもの体調に気を配る。(気分が悪くないか、けがをしていないか等)
  • 子どもの判断の参考となるような具体的な例を挙げて尋ねる。
  • 子どもにわかりやすくゆっくりと話す。(強い口調は控える)
  • 無理に答えを聞かない。(わからないことを何度も尋ねない)
  • 緊急の場合は、110番通報をしながら話を聞いてください。
  • 何があったか(連れ去り、わいせつ、声かけ、つきまといなど)
  • いつ(_時_分)
  • どこで(場所、目標物)
  • 犯人(不審者は)は(性別、年齢、身長、体格、服装、特徴、逃走手段、車種、逃走方向など)
  • 子どは(住所、氏名、電話、学校名、学年、組み)

4.110番通報する

「子ども110番の家」であることを告げ、あなたの住所、店名、氏名等を伝えてから聞きとり内容を順序よく話してください。
  • 本人が落ち着いていて自分で話ができる場合は、直接本人に110番させてください。

5.警察等が到着するまで待つ

110番通報により、できるだけ早く近くのパトカーや警察官が駆けつけますので、家の中で子どもを待たせてください。警察官が到着したら、事情を説明してください。
出典:警察庁 子ども110番の家 地域で守る子ともの安全 対応マニュアル
全国PTA連絡協議会からのご案内
園児•児童•生徒 総合補償制度に関する変更のご案内(2024年4月1日) ≫
PTA総合補償制度のご検討中の皆様へ
連合会など上部団体からの休会や退会などをご検討されている単位PTAの皆様から、安全互助会などPTAを対象とした補償制度について、お問い合わせを多数いただいております。
現在の契約の代替となる補償制度 ≫ は、ご要望がありました2024年4月1日から6月30日の補償についても、PTA単位での個別対応が可能となりました。
お困りの場合は、当協議会にお気軽にご相談ください。
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IT導入支援

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オンライン会議の導入と活用

オンライン会議の活用

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全国PTA連絡協議会の登録について
会員登録 当協議会へのご登録にあたり、会員団体に対する人的、金銭的なご負担はありません。
各都道府県、市区町村のPTAがフラットにつながることでメリットを享受いただける団体を目指しています。
会員団体の皆様には、事務負担や研修会・イベントなどへの動員は想定していません。
情報交換会や各種セミナーは、基本的にオンライン形式で開催いたしますので、皆様のニーズや関心に応じて、お気軽にご参加いただけます。
各種サービスをより多くのPTAの皆様にご利用いただけるよう心がけておりますが、助成制度や補償制度のご利用には、サービス性質上、当協議会へのご登録が必要です。
PTAの皆様は、金銭的や人的なご負担を気にせず、必要とされる事業やサービスをご利用ください。
本年の会員対象は、上部団体に未加入または休会中のPTA団体を原則としております。(図の緑部分)
  • 日本PTA全国協議会に未加入または休会中の協議会
  • 道府県PTA協議会に未加入または休会中の市区町村郡PTA連合会等
  • 市区町村郡PTA連合会に未加入または休会中の単位PTA
対象となるPTAの皆様、ぜひ、当協議会へのご登録をご検討ください。
上部団体からの退会・休会を検討中のPTAの皆様も、 お気軽にお問い合わせください。
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更新:2024年2月7日